恋人にしたい-4
「ヤリたい年頃なんだ・・・」
粉の浮いたコーヒーは時計回りにゆっくりと巡り、彼女は僕の傍らにきてクスリと笑いながらそれを長いマドラーで掻き混ぜた。
僕はそんなつもりはなかったのだけど、彼女のお尻を中心にその体の動きばかりを覗きみていたに違いない。
ただぼんやり見ていたわけでなく、文字通りに覗き見ていた。
たとえばこれが彼女が全裸だったとしても、正面を向いていたのならば僕はたぶん、まともに目をやれなかっただろう。
彼女は僕にとって、もっとも恥ずかしくて混乱さえ招く言葉を零しながら僕の頭を撫で、またキッチンの方に向いて高く上げた腕の下に小首を傾げる。
「くさい・・・」
肩が背中がまたクスリと笑って、玄関先にあった汗の匂い止めをシャツの裾からスプレーした。
汗止めスプレーが玄関先においてあるといった、この事実が僕にはどこか言い知れないオトナを感じさせた。
・・・・・・・・
すべてはストレートだった。
明るい光が差し込む奥の部屋で僕は生まれたときの姿のまま、あの人と抱き合った。
そんなにも簡単な事だったのか!?と思えるほど、僕は相槌をうち適当に受け答えして、自然とこんな流れの中にいた。
隣同士に住んでいながらもなかなか会う事すら叶わず、日に日に募るいろんな思いが見せた夢か・・・あるいは幻惑かのように思える。
口に含んだ乳首は最初のうちはぷにゅっとしていたようだったけど、現実に舌を絡めたり唇を押し当てたりしているうちに硬くコリっと尖って現実身を確かめさせた。
「はぁっ・・ぁ・・・」
彼女は両腕の中で僕の肩を抱きしめて、後ろ髪を掻き揚げた。
背中がベッドの中に沈み、その分ふたつのおっぱいが前に突き出される。
臍のあたりに陰毛が擦れ、その柔らかさが僕の体を下から何度も突き上げてきた。
その真下でカチンカチンに硬ばったペニスがどうしようもなくて、シーツに深く押し付ける。
彼女は僕の体をその両腕から解放して、擦り上がった長クッションの裾を握りしめた。
片方の手は空いてる方のおっぱいを自分で揉みしだく。
腋の間に頬をこすりつけて、汗止めの匂いをたぐり寄せた。
「イヤだ、もう・・・匂いフェチ?・・・」
体を捩って吐き出した小さな笑い声は酸っぱい匂いとシトラスの甘さがほのかに匂い立つ。
腋の匂いを嗅がれるのがイヤだったのだろうか?彼女は行為を断ち切って僕を押し上げる。
腰が退けて膝立ちになったペニスを握り込むと、その先端に唇をあてがった。