甘-4
「すみれ。来たばかりでのどが渇いているだろ」
耳をすませばゴクっと何か飲む音が聞こえて
「口を開けて」
という声の次に、キスをされ冷たいワインが口の中に滑り込んできた。
口移しで私に飲ませてくれている。
そして次の瞬間に、ヒヤッとした感覚に体をよじった。
「何?」
「何だと思う?」
冷たい何かが身体を這う。
「氷?」
「正解」
王子は私にキスをしながら氷を身体中に這わせた。
ゆっくりと体温で溶けていくそれは
いやらしい水滴になって滴り落ちた。
王子のキスが、その水痕を追って自在に動く。
「んっ・・・・」
ピッと音がして足が引っ張られた。
あ・・・
ストッキングを切ってる?
「すみれのストッキング、切っちゃった」
耳元でささやいた言葉が
見えない王子の顔を想像してゾクッとなる。
そのままうつ伏せにされて、お尻を持ち上げられた。
「やだっ」
ピッ、ピッとストッキングを破る音が聞こえて
ゆっくりと2本の指で私の秘部を下着の上からなぞった。
「すみれ」
じわっと濡れてきた下着を横にずらすと
そこに何かが当たった。
生暖かい濡れたものがゆっくりとむき出しにされた秘部をなぞる。