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王子の甘い罠
【女性向け 官能小説】

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「これ、病みつきになる」

晃が私の手のネクタイを外しながら苦笑いをした。

「拘束されて自由の利かないすみれさんが
ほんとに俺のモンだって錯覚する」

「んっ・・・・」

私の縛られていた手首を晃はゆっくりとさすって
その部分にキスを繰り返す。

「痛くない?」
「平気よ」
私が痛くないようにネクタイを結んでいる事は分かってる。

「この下着、凄く似合ってるね」

そう言われて急にこの下着を身に付けている事が恥ずかしくなった。

「色違いでそろえようかな」

真剣にそんなことを言うもんだから
「え。ヤダ。恥ずかしい」
と、布団の中に隠れたら、晃が笑いながらその布団を引きはがした。

「似合ってるよ。凄くかわいい」
「え〜」
「この乳首が透けてるところが凄くそそる。
逆にフルヌードよりいやらしいな」

「これからずっと一緒だから。
俺の好みの下着を着けてね」
「・・・・」

「休みの日は思いっきりいやらしコトとして過ごそう」

「あ。休みで思い出した!私、明日帰るからその前に本を買わなきゃ!」
急に思い出した重要事項に、まったりとした雰囲気だったのが
その一言で、すっかりゆるんだ。

「あのさ。もう官能小説読むの禁止だよ」
「えぇぇ!」

あれは私の趣味なのに!

「俺が、官能小説より気持ちのいいセックスをしてあげる」

王子はそう言って私にゆっくりキスをした。


そのキスは官能小説より甘く、甘く―――




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