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浦和ミュージックホール
【その他 官能小説】

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18歳、ストリップの常連に-1

 それから俺は週末ごとに劇場に通った。
 ストリップは10日ごとに出演者が変る、しかしみどりはここの専属、いつでもトリはみどりなのだ。
 「蘭」は劇場を回っているようだがリリーは新人と言うこともあってか三ヶ月ほどは浦和ミュージックホールに出続けていた、ダンスやストリップは上達して行ったがオープンの時の表情はほとんど変らなかった。

 みどりのまな板には手を挙げ続け、何度か勝ち抜いて舞台に上がった。
 日曜の朝一番から入るのでじゃんけんの勝率はいい、真っ先に勢いよく手を上げると他の手が上がらないことも度々ある、五度目だったか、六度目だったか、みどりは離れ際に囁いた。
 「10時半にすかいらーくよ」
 「え?」
 「朝ごはん・・・いつもそこなの・・・良かったら来て・・・」


 日曜の朝10時半、すかいらーくの入り口が見える席に陣取っているとみどりは現れた、うしろからリリーも付いて来ている、俺の顔を見ると軽く手を振って俺の前に並んで座ってくれた。
 「嬉しいな、劇場の外でお話できるなんて思いませんでした」
 「もうすっかりお馴染みさんだもの、リリーね、来週からは他所の劇場を回るの」
 「そうなんだ・・・」
 「うん・・・同い年だって聞いてたし、良く来てくれるからあたしのショー、どう感じてるのか聞かせて欲しかったの・・・」
 「高校出たてってホントなんだ」
 「嘘だと思った?」
 「いや、そうは思わなかったけど・・・俺、工業高校なんだ、実質男子校だろ?女の子と触れ合うチャンス少なくてさ・・・先輩に連れられて初めて劇場に行った時、丁度君が全部脱いだところで・・・目を疑ったよ、女子高生の裸なんて想像か写真の中にしか存在しないような気がしてたから」
 「人類の半分は女よ」
 「それはそうだけど周りにいなくて触れ合うチャンスも少ないとそんな当たり前のことでも実感がなくて・・・いかにも普通の女子高生の裸、それもオープンまで拝めるなんてカルチャーショックだったよ」
 「私、そんなに可愛くもないしスタイルも良くないから・・・」
 「あ、普通のっていうのはそういう意味じゃなくてさ、不良っぽくないし派手でもないってこと」
「アリガト・・・でもやっぱり華はないでしょう?あの劇場はお馴染みが多いから新人って事で何とかなってたけど他所で通用するのかしら・・・」
 「大丈夫だと思うな、『内藤 蘭』さんって出てただろ?」
 「うん、すごくきれいな人・・・」
 「最初に見た時はおれも『すげぇ、ホントにランちゃんに似てる』って思った、中学生だったけどキャン○ィーズのポスター部屋に貼ってたしね、踊りも上手だったし・・・でもなんかすぐ飽きた・・・飽きたなんていったら失礼かもしれないけど・・・それよりオープンの時見せてくれる君の顔が良いと思った」
 「まだ慣れなくて・・・ホントに恥ずかしいのよ」
 「わかるよ、顔にそう書いてある・・・でもそれが良いんだ、想像膨らませちゃうんだ、どんな気持ちでオープンしてるんだろう、どうしてこんな娘がストリップに出てるんだろう・・・なんてね」
「初めてオープンした時は涙が出ちゃった、今でもまだ泣きたい位に恥ずかしい・・・踊り娘になったのはちょっと事情があって・・・」
 「そういうところに想像を働かせちゃうわけ・・・劇場通い歴3ヶ月で偉そうなこと言うのもなんだけど、4〜5回見れば慣れちゃうんだよね、ヌードそのものには、でも想像は無限に広がっちゃうから・・・」



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