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悪徳の性へ 
【学園物 官能小説】

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〜 畜泄 〜-2

 ブピッ。 ブピップッ。

 聞きなれた音色。 皺がのび、外側に押し広がった隙間からガスが漏れる。 先頭にいるがため、後続全員の視線が22番さんのお尻に刺さる。 と、一際大きく肛門が盛り上がり、

 ブリ……ボタッ。

 ソーセージ大の固形物が顔をだし、そのまま芝に落下する。 黒が主体な中に薄茶色が混じった、立派といってはなんだが、ちゃんと形をたもった排泄物。 まるで動物のように、無造作に、22番さんのお尻は便を吐きだして、一旦肛門が閉じかける。 しかし、これだけでは終わらない。

 ブリブリッ……ボタッ。 ブリブリブリッ……ボタボタッ。

 閉じようとした矢先に再度尖ると、新たな塊が現れた。 上下する足の動きにあわせ、ボタッ、ボタタッ、垂れ流す。 最初と比べれば更に大きく、生々しい便塊が、青々とした芝を汚した。

 大便だけではなかった。

 プシャッ。 しょろしょろしょろ。

 股間から鉛直下方に放射された液体。 一部は太ももを伝い、一部は直接芝を穿ち、ともに数10cmの飛沫を散らす。 

 小便だ。

 背中しか見えないから表情はわからないけど、気のせいか全身に力がこもってみえた。

 ブリッ、ボタ、ブリ、ボタボタッ。
 
 じゃっ、じゃっ、と断続的に垂れ流す小便にあわせ、22番さんは大便を垂らした。 真新しい芝に自分の汚点を残しながら、俯くことなく前に進んだ。 

 全員が行進しているため、22番さんが落とした固形物が、列の中央にいるあたしに段々近づいてくる。 一定の間隔で並んでおり、このまま進むと、丁度あたしの左足が固形物に重なるだろうと見当がつく。 少しずらして躱さなければ、と思ったところに8号教官が声をあげた。

「行進が最優先よ。 ワザとらしく避けたらどうなるか、言わなくてもわかってね」

「……!」

 心底まで見透かされている。 足の歩幅を変えるという、たったそれだけの工夫をする自由すら、あたし達には認められていなかった。 認められていないことを試みる、そんな勇気はとうに失せていた。

 足元を視界から消す。 教官の言葉は絶対だ。 だったら只管歩くのみだ。

 ざっざっざっ……ぐにゅ、ねちょ、ねちょ。

「……ッ」

 案の定だ。 靴越しに爪先へ届く違和感。 柔らかく包み込まれる感触に、わかっていても全身に悪寒が走った。 もっともあたしだけで終わるわけはない。 踏まれて広がった固形物は、あたしに続いて後続が踏みつけ、芝の中にへばりつく。

 足が拾った感覚は鮮明で、言訳しようがなかった。 御蔭で何かがふっきれる。 恥じらったところでいいことなんか1つもない。 ならば、次はあたしの番だ。

「……うぅんっ!」

 あたしは6周目に入ったタイミングで思いきり下腹部に気持ちを込めた。 顔が赤くなるまで息み、お尻をピクピクさせると、下品な動きにあわせ、

 ぶりぶりぶりっ、ボタタッ。

 最低に下劣な音をたてて、肛門近くを屯していた最初の軟便が飛び散った。 こうなっては止まらない。 あたしの前から、後ろから、生々しい破裂音が連鎖する。

 ぶぶっ、ぶりりっ、ぶりぶりっ。 ボタボタボタッ。

 まるで大型哺乳類だ。 あっという間に綺麗な芝が黒い斑点で埋まってゆく。 
 にちゃ、ねちゃ、ぬちゃと足音たかく便を踏みつけながら、更なる便を大小問わずまき散らす。

 既にすべてを吐きだしたのだろうか。 22番さんは既に肛門をすぼまらせ、股間から垂れていた滴もとまり、落ち着いた様子だった。 一方であたし達は、先頭をゆくお尻に引っ張られて、時にガスを抜き、時にひりだし、時に垂れ流しながら歩き続けた。 

 6周目に堰をきって始まった情けないパレードは、9周の半ばで静かになった。 塵すらなかった芝は見る影もなく、ダート並に茶色く染まる。 そんなトラックに沿って、砂埃と自分たちの落とし物で茶色く染まった靴を履いた集団が、顎をひいて胸をはって、乾いた笑顔で行進していた。


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