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悪徳の性へ 
【学園物 官能小説】

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〜 淫具 〜-3

「『マンマン、シポシポ、オマンマン』にしましょう。 一度唱和しなさい」

「ま、マンマン、シポシポ、オマンマン」「マンマンシポシポ、オマンマン」

 下半身の震えを激しくさせながら、何とか声を紡ぐ少女たち。

 だがしかし。

「声がちいさい。 もう一度」

「「マンマン、シポシポ、オマンマン!」」

「できるまで続けますよ。 もう一度」

「「マンマン、シポシポ、オマンマン!!」」

「揃ってない。 もう一度」

「「マンマン、シポシポ、オマンマン!」」

「何を気取ってるの? 自分たちの姿勢を自覚して、もっとバカっぽく言えないのかしら。もう一度」

「「まんまん、しぽしぽ、おまんまん!」」

「また声が小さくなった。 もう一度」

「「まんまん、しぽしぽ、おまんまん!!」」

「顔はあげる。 もう一度」

「「まんまん、しぽしぽ、おまんまん!!」」

「口が小さい。 もう一度」

「「まんまん、しぽしぽ、おまんまん!!」」

「笑顔が足りない。 もう一度」

「「まんまん、しぽしぽ、おまんまぁん!!」」

 何事も最初は大切だ。 
 どんなに羞恥をあおる無様な行為であっても、連続で強要すれば感情は薄れる。 まして不自然な体勢で下半身の筋肉が悲鳴をあげているのだから、意識はどんどん理性から離れる。 好みの声が出せるようになるまで、不毛なやり取りが数十回続く。自分たちが繰り返す言葉の意味は薄れてゆき、大声で、はっきりと、無意味で情けない言葉を発することが当たり前になってゆく。足をめいいっぱい開いて腰をもちあげ、顔をあげ、ニッコリと嬉しそうなつくり笑顔をうかべ大口を開く。 半ば自棄になって、只管に言いつけに従うようになる。

 20回以上繰り返したところで、ようやく私は得心がいった。

「……」

 小さく深呼吸し、間をとる。 
 雰囲気の違いを察して、少女たちが身構えた。

「はじめ」

「「……ハイ! インチツの奥で理解します!」」
 
 ズシュッ、ズブッ、ブリュッ。 無言で一息に腰をおとすグループ。

「んっ!」「ふぅん……」「つっ」

 ズブリ、ムチッ……ミチ。 懸命に腰をねじ込むグループ。
 
 誰からも『おまんまん』といっていたつくり笑いが消え、この時ばかりは悲壮感があった。 当たり前である。 いままで体験したことのない奥深くまで、太さ的に初体験な代物を、それも自分の体を動かすことで迎えなければならないのだ。 笑顔で行えるわけがない。 それどころか、少女達は一様に、大粒の涙を目じりに滲ませていた。

 それでも私は次の指示をだす。
 少女たちには、自分自身を労わる必要はない。 感情に浸る時間も与えない。 涙を流すゆとりがあるなら、もっと礼儀を学ばねばならない。

「何してるの? 合図が聞こえなかったかしら? さっさと腰を振りなさい」

「「……まんまん、しぽしぽ……」」

 何人かがぐらつきながら腰をあげる。 そこかしこで涙声がまじった掛け声が聞こえた。

「きちんとできるまで、いつまででも続けますから」

「「……まんまん、しぽしぽ、おまんまん……まんまん、しぽしぽ、おまんまん……」」

 たっさ数回の抽送でめくれあがる大陰唇の群れ。 

「「……まんまん、しぽしぽ、おまんまん……まんまん、しぽしぽ、おまんまん……」」

 耳をすまさないと聞こえない掛け声。
 何とか声をあげようとしても、痛痒にさいなまれた膣のせいで、息を吸うことがままならないのだ。
お腹にこれだけの異物を詰め込まれ、疲労がたまった腹筋を折り曲げたまま呼吸しなくてはいけないわけで、発声にまわせる呼気なんてない。 特に腰を落とせば落とすほど異物の太さがますわけだから、少女たちは膨れる腹部とは裏腹に、全力でお腹を押さえつけられる感覚なのだ。
 だがしかし、私は全く心配していない。 少女たちが呟く声は、今は小さい合唱でも、あと1時間もすれば息の合った無様なコーラスへ昇華する。
 
 かつて私たちがそうであったように。


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