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〈熟肉の汁〉
【鬼畜 官能小説】

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〈忌諱すべき覚醒〉-5

『へぇ〜、それで……俺達を刺すつもりか?』

「もうあなた達なんかに付き合う気なんて無いんだからね!!変な真似したら本気で刺すんだから!!早く出しなさいッ!!」

『嫌だよぉ。映像みんな返したら、俺達のズリネタが無くなるじゃないかぁ?』


殺人すら犯そうという決意までも、ふざけた言葉で嘲笑われる。

何故ならば、今の恭子の姿勢は両手を前に突き出して腰を引かせており、俗にいうへっぴり腰になってしまっていたのだ。
これでは人は刺せないのは一目瞭然。
ましてや足元はハイヒールで固めてあり、地面は柔らかい土なのだ。


「わ、笑ってないでッ…早く出しなさいッ!!本当に刺すわよ!!」


恭子は決定的な間違いを犯していた。
誰か人質でも取ったのなら刃物の説得力も有ろうが、孤立無援でいくら喚こうが、それはただの喧噪でしかない。


『デカいケツ向けちゃって……ほれ!』

「キャアッ!?な、何するのよぉ!!」


もう一つ、恭子は間違いを犯していた。
それは恭子の立ち位置が、男達の輪の中心だという事だ。
必ず背後には男の姿があり、常に無防備な背中を誰かに向ける事になる。


「あぁッ!!ふざけてないで…このぉッ!!触るなあッ!!」


へっぴり腰の尻を撫でられ、勢い振り向いてナイフを振りかざすも、その次の瞬間には尻を誰かに撫でられる。
剰(あまつさ)えワンピースの裾を掴まれ、思い切り捲られて金色のパンティーまで曝け出される有り様だ。


『いつ見てもプリップリなケツしてるなあ?』

『今日は奥さんに変態オヤジの相手をしてもらうぜ?ア〇ルが大好きな、困ったオヤジになあ?』

「くッ…くだらないコト言ってんじゃないわ!!……もう好きになんか…やあぁッ!!」

『ケツがデカ過ぎて片手じゃ下げられないか?ナイフを離して両手を使えよぉ』


ボディーラインにピッタリとフィットするワンピースは、両手を使わないと裾を下げられない程にタイトであった。
パンティーを曝したまま戦わざるを得ない恭子は、悔しさに涙を溢し、湿る地面に雨として降らせた。


『ほらあ、捕まえたあ!』

「離してッ…!!さ…刺して…刺してやるんだからあッ!!」


背後から男が抱き着き、両手首をしっかりと握った。恭子はまだナイフを離さないが、もはや両腕は動かせる状態ではない。


「んああッ!?はなッ…離してえぇッ!!」


ナイフは易々と取り上げられ、暴れ回る両足まで掴まれて神輿のように担がれてしまった……小さな、しかし掛け替えの無い幸福を守る為に戦いを挑んだ人妻の決意は、無情にも天の加護を受ける事は無かった……。



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