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悠久の恋の果てに
【ファンタジー 官能小説】

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-4


「3年なんて。時の流れからみればほんの一瞬だ。
大した時間じゃない。それより。彼氏と別れたなら、
今日の俺たちはデートだからな。記念の1回目のデートだ」

ほら。と差し出された手を取っていいのか迷ったけど。
半分強引に私の手を握って離さない。

思った以上に温かい大久保さんの手を
そっと握り返せば、ちょっとびっくりして私の顔をじっと見つめる。

道の。ど真ん中だと言うのに。
背をかがめてそっと私の耳たぶにキスをした。

「美緒」

ただ、私の名前を読んだだけなのに。
私の名前と私自身の存在価値は、大久保さんのためだけにあるようで。
きゅっと心が切なくなる。

「行くぞ」

手を引かれ、私たちの体温が1つに溶け込んだ瞬間
大久保さんを好きになれそうな気がした。

まだ、元カレと別れたばかりで
次の恋なんか考えられないのだけど。

大久保さんに握られている手だけはなんだか1番現実味を帯びているようで。

ゴクンとつばを飲み込めば、今さっきのあんみつの味が
大久保さんの優しさを主張しているようだった。



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