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指嗾
【元彼 官能小説】

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指嗾-18

 それを聞くとジョゼは声を出して笑った。
「愛里菜らしいな。家族相手にも体裁気にすんのか」
「ちがうの?」
 輝子は身を起こしてジョゼを見上げた。奥に多く溜まっているジョゼの放散が脚の間にドロリと流れ落ちてくる。輝子は漏れて脚の間をヌメらせる白濁を指で拭ってシーツに擦りつけた。
「半分は当たってる。……距離を置きたいって言われたことは言われた」
 ジョゼは輝子の腰を持って自分の方に引き寄せると、膝の裏を持ってシーツの上に脚を立てさせた。もう片方の脚はジョゼの腰の上に引っ掛けるように乗せられる。座ったまま脚を開いた姿にされ、その中心に手が伸びてくると、ジョゼは指先で輝子の秘門を割り開き、指先を少し埋めて中を掻き出すと、白濁がドロドロと流れ出てきた。
「ん……」
 まだ痺れている花唇を弄られて、輝子は声が漏らしながら、「はんぶん、って?」
「怖くなったんだって。俺と付き合うのが」
「……いまさら?」
「そう」
 輝子の体から己が放った精液をシーツの上に垂れ溢させながら、ジョゼも呆れた笑みを輝子に向けた。「今更。俺とエッチし続けると、おかしくなる、って思ったんだろ。今や人気モデルさんだからな。彼氏がいるってのは別に構わないらしいけど」
 大学在学中ながら雑誌の表紙を何度も飾って、専属人気ナンバーワンと言われ始めている。卒業したら本格的にモデル業、芸能界の道に進みたいと両親に話していた。厳しい世界だというのは知っているが、自分の力で真剣に頑張りたい。教科書のような文言で両親へ裁可を伺い了承されていた。自分では普通の女の子だと思っているつもりだろうけれど、輝子の目から見れば、最近の姉はモデルとしての高い矜持を備え始めているように見えた。人気商売だ。イメージというものもある。やたら人からどう見えるかを気にして、その期待に応える容姿と内面であらなければならないと思っている。この人、義務教育終わったのにまだそんなクラス委員の優等生みたいな生き方したいんだ。やっぱりこの人とは合わないな。輝子はもちろんそんな姉を応援する気にはなれなかった。
「お姉ちゃん、きっと人気モデルがオモチャにされてヤラれてるって、誰かにバレないか心配になったんだ。……男ウケ狙ってるくせに、プライド高いもん」
 それほど大きくない体つきなのに、予想以上にジョゼの精液がシーツの上に出てきて驚きながら輝子は呟いた。
「……ちょっと違うと思うな。……愛里菜が怖くなったのは自分自身に対してじゃね? 俺にメチャクチャにされて、感じすぎてエロくなってく自分が怖くなったんだろ」
 ジョゼがシーツにこぼれていた精液を指で掬うと輝子の口元に持ってきた。指先から精液の滴垂がフラフラと揺れている。今の今まで自分の体の中に入っていたものだ。輝子は胸を喘がせてジョゼの指先をしゃぶり始めた。ジョゼの放出の臭いが鼻を突き、濃厚な味が舌の上に広がっていく。
「メチャクチャって……、何、させようと……、したの?」
 指先の精液を全て舐めとると、またシーツの上から掬われて口元に差し出される。輝子はジョゼの指し示すままにジョゼの体液を味わいながら問うた。
「別に大したことじゃない。縛ってヤラせろって言っただけ」
「し、しばる……?」
「体動けなくしてヤろうとした。ソレ言ったら、愛里菜がすっげぇ怒ってさ、体に傷でもついたらどうするんだ、ってね」
「……お姉ちゃん、家でも体に痣とかできないように超気をつけてるもん」
 デジタル補正が効くとはいえ、プロのモデルとして体に傷や痣がつくのは御法度だ。刃物は極力持たないし、人が多い場所も極力避けているらしい。
「キスマークなんかも、絶対いやがるしな。別に何も残らねえのに、顔射させろって言ったらマジギレされた」
 ジョゼはそう言って、精液をシーツから拭い取った指先を、まさに輝子が口をだらしなく開けてしゃぶろうとしたところを除けて、その鼻先に擦りつけた。鼻筋を垂れてくる滴に、口を半開きにしたまま鼻を啜って震えている輝子を見ながら、「で、そのまま、もうこれ以上付き合うのはムリだって言われた」
 輝子は鼻先から香ってくるジョゼの男の臭いに瞳を潤ませながら薄目を開けると、
「……悲しかった?」
 と言った。
「いや、そろそろ終わりかなって思ってたからな。有名モデルとヤレるのはよかったんだけど」
 ジョゼの言葉と、鼻腔と口腔に広がるジョゼの劣情の証のせいで、輝子の胸の奥に劫火が立ってきた。
「わ、わたしならだいじょうぶだよ」
「何が?」
「……しばってもいいし、か、顔も、平気」
 ジョゼに抱きついて、むしろして欲しいと懇願したかった。キスマークだってつけてもらってかまわない。輝子の様子に、ジョゼの瞳に嘲謔が戻ってきていた。
「んじゃ、今度縛るやつ持ってきてやるよ」
「うん……。お姉ちゃんが嫌がったこと、わたしなら何でもしていい」


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