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兄弟に捧ぐ
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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兄弟に捧ぐ-3

「見られてしもうたか・・・」

ミシリという音と鳴る気配がすぐ後ろでそう囁いた。
義兄の貴仁は「ちょっと・・ちょっと・・」と私を別の部屋へと引っ張り込んだ。

「すまん。この、通りじゃ!」

義兄はその暗がりの中で平に頭を下げた。
なにもこんな暗がりで頭を下げなくても…と思ったのだけど、たぶんそこはこの家の家長の威厳なのかも知れない。

「ワシが利夫に頼んだ事じゃ。ワシが悪いんじゃけん。」

どうして?・・・と私は問いかける。
義兄は若い頃に高熱を出して、それが元で子供ができないという。
私の胸の中は複雑だった。夫を寝取られた事ではなく、司に対する義兄夫婦の見えない執着とそうまでして子供が欲しいのだろうかという驚嘆。

「礼ならば、どぎゃんな形でもするつもりじゃけん。どうか見んかったと言うてくれんじゃろうか?」

このお義兄さんも家督に縛られて司を欲しがり、仲の良い兄弟とも長い間交わりを断っていた。
そうしてこんな事まで・・・人が良いだけに哀れでいたたまれない。

「だったら・・・ここで私を抱きませんか?それでお相子だし、私も何も言いません。」

近頃、司は寝ないで困る。
夫は早くに出て行くし、夕方にどうしても眠ってしまう司はいつまでもパパに懐いて眠ってくれない。
私のどろどろとした本性なのか、それとも慈愛という言葉を借りていいものならばそんな心からなのか・・・
しばらく言葉を捜してあてて、そう囁いてしまった。



お尻から太腿にかけてやさしいタッチが続く、目を閉じてキスを交わせば少し気持ちは落ち着いた。
義兄もこの家のどこかで切なかったのだろう、かすかにタバコの味がした。
おっぱいを揉まれて、その手に手を重ねた。やはり気持ちが切ない。
夫以外の男に抱かれるのはもちろん、夫と交際する以前の事で自然とこんな風に抱かれる義姉を想う。
夫も由利子さんもそして義兄もきっとこんな気持ちなんだろうか?
切ないキスがこの大きな旧家を浸み通る。

捲くり上げられたスエットの下から乳房が零れ、ぷっくりしたおなかが露出された。
そこに唇が吸い付いて着衣の上からアソコを撫でられたら、ようやく緊張も解けて気分がのってきた。

「ちょっと待って・・・」

私は義兄を中断して、部屋の片隅に積み重なった座布団を長く伸ばした。
ドスドスと音をたてては夫たちの気を反らせると何かと面倒かと思いついたからだった。
暗がりの部屋でそんな仕草をする私は捲り上がったスエットの間から、おっぱいを丸出しにした間の抜けた姿だった。
おかしな風に感じたけど、せっかく出したものを一度しまってまた出す事になるのだ。

敷き詰めた座布団の上に裸になって横たわり、ついでに下着でさりげなく濡れたアソコを拭いとる。
帯を解かれてはだけた胸に絡みつくように手を伸ばすと肩から着物を剥ぎ取った。
パジャマでなく、スエットでなく寝巻きなのだった。


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