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爛れる月面
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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5.つきやあらぬ-12

「んっ……、ほら、いっぱい舐めて……。そう……、上手よ」可奈子が腰を揺すってカメラの方に目線を向ける。「佐野さん……、どお? 私の腰ふり……」
「ああ、すごくスケベで美しい」
 佐野と呼ばれたカメラマンが見惚れた声を漏らした。
「――佐野、ってのは、レストランで可奈子と一緒にいた、あのご老人だ」
 井上が解説を入れたが紅美子には聞こえていなかった。可奈子の股間を顔に擦り付けられ、その表情は伺えないが、二度も放出しているにも関わらず男茎が悶えながら屹立している。接面からはニュブニュブという淫らな音が漏れ聞こえていた。
「ほぉら、笹倉くん。そろそろ欲しい?」
 股間を押し付けられているから満足に喋ることができない徹へ、「私のオマンコ、欲しいでしょ?」
 可奈子は自分に酔い痴れつつ、膝をにじらせて腹の方へ進んだ。
「は、はい……」
 息苦しさから解放された徹は、前後不覚の声で訴えていた。
「エッチな子。……ほらここ、口でほどいて。コレ」
 後ろを振り返って下着のサイドに結ばれた紐を指さす。また「はい」と命ぜられるままに徹は首を伸ばし、唇で紐の一端を咥えると頭を引いてこれを解いた。可奈子の下腹部が露になる。前に屈んでヒップの中心を徹の顔へ向け、上下左右にくねらせて見せつける。
「私もガマンできなくなってるのぉ……、もっともっとイジメてあげたいけど、先に笹倉くんのが欲しい。こんなオバサンのオマンコでも、挿れたいかなぁ?」
 脚の間を覗きこんで徹の顔を伺っている。
「あうっ……」
「……イヤラしい顔してる。ここからよく見える」
 可奈子は徹の男茎の根元を持つと、上を向かせ、亀頭を股間へ密着させる。可奈子が一度、前後に腰をゆすると、愛液と徹の涎でしなったヘアの奥でいきなり白い粘液が飛び散っているのが映った。
「あんっ……、もぉっ、すっごい……」
 甘え声を漏らして可奈子が一旦腰を浮かせる。ヘアの先から徹の放出した精液の雫が何本もぶら下がっていた。「本当に早いんだからっ。……もっと保つように練習しなきゃね」
 精液と愛液を恥丘で混ぜ合わせるように腰を擦り付けると、徹の泣くような喘ぎ声が漏れる。
「カノジョ、若くてキレイで、あんなに細くてスタイルいいけど、私のこの体もイイでしょ? ゴム無しでさせてくれないなんてヒドイ子だよね? 可哀想な笹倉くん……。いいよ、私はナマでいっぱい挿れさせてあげるよ? 一度ナマでしちゃうの知っちゃったら、また今日もしたくなっちゃうでしょ?」
 今日も? また?
 紅美子は徹に抱かれてきた時の表情、言葉を思い出していた。どこからがウソだったんだろう。いつからがウソだったのか、どうして分からなかった?
「やんっ、もぉっ、かたい……。ほらじっとして……、挿れちゃうね?」
 再び可奈子が腰を近づけ、亀頭へ擦り付けていた。動きを一瞬止め、狙いを定めて腰を更に下ろしていく、――その時、モニタの中の可奈子と目が合った。可奈子がカメラの向こうを見て、瞳を妖しく光らせ勝ち誇ったような笑みを浮かべた。自分を見ている――。
「……ね、コレ……、最後まで見なきゃいけないの……?」
 紅美子は搾り出すように言った。
「笹倉くんっ、先っぽ入っちゃったぁ……。ほら、もっと欲しい? 欲しいならちゃんとオネダリしてっ」
 興奮に甘く蕩けている可奈子の声がスピーカーから聞こえてくる。
「僕も途中までしか観ていない」
「……止めて。もう、わかったから」
 紅美子が言うと、
「……か、可奈子さんっ、お、お願いします、か、可奈子さんの……」
 徹の声も聞こえてきた。
「止めてっ!! もうやだっ!!」
 紅美子が叫ぶと、井上のリモコンで徹の言葉は途中で打ち切られた。部屋の中に静寂が戻ったが、すぐに紅美子がくぐもった声で咽せた。酸っぱい粘液が喉元に溢れ、シーツの上に唇を弾いて吐き出しても顎から糸を引いた。「……すんごいモン見せてくれたね……」
 そして紅美子は静かに笑い始めた。自分はバカだ。破滅は徐々に起こっていくものだと勝手に思っていた。破滅は自分の側から起こっていくものだと決めつけていた。いきなり来るなんて思ってもみなかった。しかもこんな形で。そう思うと奇妙な笑いが収まらなかった。
「おい……」
 身を起こした井上が、紅美子の肩に手を掛けても、背中を丸めて嘔吐の糸を揺らし、紅美子は笑い続けていた。
「おい」
 井上が肩を強く揺すると、紅美子は顔を上げ、そして井上の肩に頭を垂れていった。手を繋がれたまま凭れかかると、井上の手が髪と背中に回って抱きしめてくる。紅美子の笑いにはやがて哀号が混ざっていった。井上の手が髪を梳いて頭を撫でる。
「……笑かすね。自分でこんなの見せておいて、なに? 慰めてんの?」
 泣き笑いの声で紅美子は言った。「これで、自分のものになるって思ってる?」
「別にそんなこと思ってないさ」
「そ」
 紅美子は顔を上げて井上を見た。「ねぇ、とっととヤッてよ。そのために縛ったんでしょ?」


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