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good communication
【若奥さん 官能小説】

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デートプランを立てましょう-4

とは言え、美容院で髪のセットやメイクのような、結婚式に出席する時くらいにしかやらないようなメニューをデートくらいで利用するのは、節約主婦にしてみればもったいないような気がしてならない。


すぐに首を縦に振らない私の心の内を察知したのか、天慈くんは顔の横で手をヒラヒラさせながら、


「だーいじょうぶ! オレが行ってる美容院に話しとくよ。格安料金で頼むから」


と、ウインクした。


何でも、行きつけの美容院「blue tears」でカットモデルをよく頼まれている天慈くんは、そこの店長とすごく仲良しなんだとカラカラ笑う。


ってか「blue tears」って雑誌にもちょくちょく名前が載ってる超有名店なんですけど!


そんなオシャレな美容院に、こんなダサいオバさんが行けるわけがないでしょ!


交遊関係もオシャレなイケメンとは違うんだよ、と密かに気後れした。


「でも……」


「そんな遠慮しなくていいよ。里枝さんは素材がいいんだし、絶対大変身できるって」


「うーん……」


「それにさ、里枝さんはいつも家族のこと優先にして、自分のこと後回しにしてきたんだろ? たまには自分にご褒美をあげてもいいんじゃない?」


天慈くんの言葉に、ふと視線がリビングのテレビに向いた。


真っ黒な画面に、ソファーに腰かける自分の姿が映る。


伸ばしっぱなしの髪は、いつも後ろにまとめるだけのシャレッ気のない髪型。


量販店で買った、安物Tシャツと5年モノの型遅れのジーンズ。


極めつけは、イケメンが家に遊びに来てくれたというのに化粧すらしてない貧相な顔。


今の私は、生活に疲れた主婦そのものだった。


だけど、私にはこのスタイルがデフォルトである。


自分の服は安いものをたまに1、2着買うだけで、あとは子供服を優先させ、お化粧だって、外に出ない日は一日中しない。


そりゃあオシャレに興味はあるけど、生活があるからそれだけに重点は置けない。


そんな私にとって、自分を着飾るということには罪悪感を感じてしまうことなのだ。




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