投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

good communication
【若奥さん 官能小説】

good  communicationの最初へ good  communication 27 good  communication 29 good  communicationの最後へ

デートプランを立てましょう-5

ためらう私とは対照的に、ノリノリの天慈くんは、


「それで、二人してオシャレして、デートしてさ。夜は夜景の綺麗なレストランでディナーするの」


と、瑠璃を膝の上に乗せた。


「ディナー、ディナー!」


瑠璃の合いの手が入り、妙に勢いづいてる二人。


ってかさ……。


「無理だよ、ディナーなんてお金ないもん。私は別にそんなお金をかけたデートしなくてもいいのよ?」


美容院行って、服を新調した上でディナーなんてしちゃったら、当分ご飯と梅干しだけになってしまうじゃない。


それでなくても、こないだ車検をしたばかりで厳しいのに。


能天気に囃し立てる天慈くんは独身で、まだ学生だから、そんな好き勝手言えるんだよ。


私は輝くんと二人きりで街を歩いて食事して、それでラブホで休憩して思いっきりエッチできればそれでいいの。


――だから美容院の件もお断りさせてもらうから、そう言おうとした、その時。


「ちょっとぉ、そんなんじゃダメェ!」


と、天慈くんがプクッと頬を膨らませて私を睨んでいた。






ん?


何か様子のおかしい天慈くんに、違和感を感じ、眉間に力が入る。


瑠璃ですら、驚いて彼の膝から飛び降りてあんぐりと口を開けている始末。


え、もしかしてこの子……。


イケメンで、彼の周りにはいつも女の子ばかり集まるという、モテモテ天慈くんのいつもと違う口調は、なおも続いた。


「せっかくのデートなんだから、もっと気合い入れなきゃ! そんなんじゃ兄貴とラブラブになれないゾ!」


口を尖らせて怒りながら、私を指差す仕草は、ぶりっ子アイドル(しかも微妙に古臭い)を彷彿させて……。


「て、天慈くん……?」


「オレはねぇ、お金使えって言ってんじゃないの。デートにかける意気込みを見せてって言ってんの!」


だけど、天慈くんの勢いに圧倒された私は、ただたじろぐだけだった。




good  communicationの最初へ good  communication 27 good  communication 29 good  communicationの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前