私、幸せです。-3
以前の輝くんなら、仕事帰りにコンビニに寄ってはお菓子の買い食いをしていた。
いいおっさんが買い食いなんてみっともないし、ご飯が食べられなくなるから止めて欲しいって、口が酸っぱくなるくらい言っても止めなかったのに。
でも、この家に引っ越したら、それも自然に止めてくれたんだ。
その代わりご飯の量は増えたけど、それでも高タンパク低カロリーのメニューが多い、私の料理が奏を功したのか、33歳にして、「メタボ予備軍」と健康診断で言われてしまった輝くんの顔が、徐々に精悍になっていった。
繰り返すけど、輝くんは一般的にはフツメン。
でも、私にとっては世界一のイケメンであって、そのイケメンが痩せて引き締まれば、宇宙一に昇格する。
そんなイケメンが私の料理を美味しそうに食べてくれる姿に、さらにいとおしさが込み上げてくるのだ。
そして、私はなんて幸せなんだろうって、巡り巡ってまたここに辿り着く。
結論。
私、小野寺里枝(おのでらりえ)31歳は、優しくカッコいい夫と、可愛い娘に恵まれて、幸せ一杯の日々を送っているのです!