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good communication
【若奥さん 官能小説】

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私、幸せです。-2

市役所勤めは、異動というものはもちろんあるけど、市内圏での異動だから、他県に転勤なんてことは、まずない。


だから、マイホームを構えることができたのも、ごく当然のことだった。


結婚を機に構えたマイホーム。


地方都市の郊外の新興住宅地に建てた新居は、一般的には狭小住宅に分類されるかもしれない、人によっては犬小屋に毛が生えたものと思われているかもしれない。


だけど、子供の頃から団地住まいだった私には、充分すぎる程のお城。


間取りはだいたい輝くんと二人で考えたけれど、キッチンについては、私に一任してくれた。


料理が趣味の私に与えられたキッチンは、ダイニングを見渡せる、オープンタイプのもの。


大きめのシンクと作業台は使い勝手がいいし、ビルトインの収納と食洗機のおかげで、食器棚を置かずに広々使えるし。


動線に重きを置いたこのキッチンになってから、団地の狭いキッチンでは憚られたお菓子作りなんかも遠慮しないできるようになった。


「男を掴むなら胃袋を掴め」って言葉があるけど、あれはまさに真理だと思う。


だって、この家に住むようになった私は、キッチンにいるのが楽しくて、どんどん料理に凝り出すようになったわけだけど、別にそうして欲しいと強く望んだわけじゃない。


でも、輝くんも寄り道しないで帰るようになったのは、やっぱり食事に力を入れるようになったからってのは明らかだった。



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