は-4
あたしが駿ちゃんを好きだって気がついていた夢ちゃんは
この方法で駿ちゃんを言いくるめて
同居まで持って行けって知恵を貸してくれた。
同居から同棲になるかは、花次第だよ。って。
「だから！駿ちゃんのマンションに一緒に住んでも良い？」
「はぁ？」
「良いでしょ！」
「ダメだろ。俺独身なんだけど」
「だから部屋余ってるでしょ！」
「いや。余ってるけど。まずいだろ？」
「まずくない！責任とってよ！引越しの費用とか敷金と礼金の貯金なんかないよ」
「う〜ん・・・」
はっきり拒絶しない。
もうひと押し！
「おじさんとおばさんがダメだっていうだろ！」
夢ちゃんは自分が急に結婚を決めて今のマンションから出るもんだから
そのお詫びにお父さんたちを説得してくれた。
「もう解決済み」
「マジで？」
まじです！
「う〜ん」
それでも決心がつかないご様子。
「駿ちゃん。彼女いるの？」
「いや・・・いないけどさ」
よし！
「じゃぁ良いじゃん」
「う〜ん」
もうひと押し！
「もう行くったら行く！今日の夜から行くからね！」
「今日かよ！」
あたしはそれ以上駿ちゃんに何も言わせないように
その場を離れた。
絶対絶対『同棲』にして見せるんだからっっ！