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LADY GUN
【推理 推理小説】

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謎の女-4

 「え〜?秘密兵器って何ぁに??」
若菜は酒には滅法強くなっていた。それも石山に鍛えられた。酔わされて悪の手に染まらない為にだ。今もけっこう飲んだが、殆ど素面だった。
 「内緒♪俺達を泊まらせてくれたら教えてあげるよ。」
 「どうしようかなぁ。でも秘密兵器使わないと満足させる事はできないのかな??」
プライドを刺激する。するとまんまと若菜の手にはまった矢沢。ムキになって喋り始めるが、まさかとんでもない情報が飛び込んで来るとは思わなかった。
 「俺をナメるなよ〜?俺は三桁の女どもを抱いて来たんだぜ〜?」
 「え〜?そうは見えないけど〜?」
 「あ、信じてないな?いいか、内緒だぞ?」
そこへ矢沢の連れがチャチャを入れる。
 「おっ!出るぞ、矢沢の覆面伝説が!!」
 (覆面伝説…?)
若菜のアドレナリンが分泌し始めた。
 「何ぁに?覆面伝説って??」
連れの男が続けて話す。
 「矢沢は覆面の神に認められたんだってさ!知っているかなぁ、昔覆面を被った男が警察を相手に派手に事件をやらかしたの。テレビではレイプの神と呼ばれて随分大々的に扱われてたんだよね。んで矢沢はその神の弟子だったんだってさ。」
若菜の胸が異常なまでにドクンドクンと鼓動し始めた。
 「でもさぁ、三桁以上の女とヤッたって言ってもさぁ、レイプでじゃ褒められないし自慢にならないよな!」
 「何だと〜!?」
小馬鹿にされ息を巻く矢沢。
 「だいたい果歩さんもレイプで知り合って、調教して自分にメロメロにさせただなんてさぁ、そんな上手い話あるか〜?」
 「マジな話だっつーの!!俺とアニキは最強だったんだぜ!?周りに散々迷惑をかけていたレディースや悪徳モデル会社の女社長、痴漢の誤認逮捕未遂した女刑事…、みんなレイプしてやったんだぜ!?」
 「疑わしいなぁ。見た訳じゃねーし!」
加熱する言い争い。そして頭が熱くなった矢沢から決定的な発言が飛びだした。
 「今、世間を騒がしている田口徹はな、アニキが拾ってきて俺が面倒見てたんだぜ!?しかも俺は先週、その田口に会ったところだ!」
 「!?」
若菜は動揺した。今まで感じたことのないような感覚だ。全ての血が沸騰しては一瞬にして凍りつくような、奇妙な感覚に教われた。イヤホンマイクを通して会話を聞いていた石山や俊介にも近況が走る。
 (こ、この男…、とんでもない糸口をみつけたかも知れない…。)
今までどうしても解けなかった神と呼ばれる男と田口の繋がりが解明されるであろう重要人物が目の前にいる…。若菜の体は震えてきた。


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