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LADY GUN
【推理 推理小説】

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謎の女-5

 若菜は石山達と連絡が取りたくなりトイレへ行く。
 「ごめん、ちょっとトイレ行ってくるね?」
立ち上がる若菜に、もはやグデングデンの矢沢が冷やかすように言った。
 「あれ?若菜ちゃん、俺とのエッチを妄想してたまらなくなっちゃったかな??へへへ!ダメだよ?トイレでオナッちゃ!」
 「馬鹿じゃん!アハハ!」
笑いながら席を立つ若菜だが気分は全く笑ってはいなかった。トイレへ入り誰もいないことを確認すると若菜は石山に電話をした。
 「石山さん、店内に不審な人間はいませんか?」
 「ああ、いないよ。おまえらの次に店に入ったが俺達より後に入った客はまだいないからな。」
 「そうですか。どう思います?」
 「当たってみる価値はありそうだな。どうする?西川刑事のとこに連れ込むか?」
 「いえ、今日は泳がそうと思います。」
若菜の言葉に驚く石山。
 「どうしてだ?奴を調べれば今まで謎だった事が一気に解明できるじゃないか!?」
しかし若菜は冷静だった。
 「今一番怖いのは警察が矢沢に事情聴取をしたという事実を知られる事です。もしまだあの矢沢が田口と繋がりを持っていたなら事情聴取が終わり釈放された時点でこちらの動きが田口に知れてしまいます。まずはリョーと言う女が誰なのかを突き止めて、できれば身柄を押さえてから矢沢を拘束して取り調べた方が得策かと思います。まずは西山さんに矢沢の住んでいる住所を調べてもらい、所在を把握していて貰いましょう。」
 「そうか。そうだな。今重要なのはリョーという女の正体だ。謎は矢沢を押さえればいつでも聞き出せる。よし、その作戦でいこう。」
 「ありがとうございます。ですが長引かせるつもりはありません。今日か明日にはリョーという女を確保するつもりで動きますから。では。」
若菜は電話を切り席に戻る。
 「若菜ちゃん、遅かったね〜!やっぱオナッたんでしょ??」
 「アハハ!まだ飲み足りないのかなぁ?全然そんな気分にならないわ?」
 「何だよ〜!じゃあ飲め飲め!」
 「マンモスダディもね!」
杏奈と渚があまり飲まなくて済んだのは若菜の飲みっぷりが半端でなかったからだ。3人の男は若菜に煽られてガンガン飲みまくる。
 (何とか麻薬の話を引き出さなきゃ…。)
若菜は飲んでも飲んでも冷静だった。いやらしい話を織り交ぜ何とか麻薬の話を引き出そうとする。
 「ね〜ね〜、何よ、秘密兵器ってさぁ?気になるよ。実は私、普通のセックスに飽き飽きで最近燃えないのよね〜。刺激が欲しいの。」
ニタ〜っとする矢沢。
 「若菜ちゃん、欲求不満かよ!秘密兵器使えばもうパラダイスのイキまくりだよ。ヨダレ垂らしながら馬乗りしてるよ!」
 「マジ〜?超興味ある〜!」
 「だろ〜?だったら俺とヤロうよ!部屋に入って俺がある人に電話するとさ、直接部屋まで持って来てくれるんだよね、秘密兵器をさ!」
 「誰が持ってくるの?」
 「秘密!」
 「え〜?誰だか分からないと怖いよ〜。もし怖いオニーサンが入って来て襲われたらやだし〜。」
 「平気だよ。怖いオニーサンじゃなくて可愛いオネーサンだから!」
 (来た!)
その女がリョーに違いないと確信した。
 「その人信用できるの??」
 「心配するなって!俺の新しい彼女だから!」
 「え?じゃあ離婚の原因になった人?」
 「まぁそうだな。初めは行きずりのつもりだったけど、あっちが俺にはまっちゃってさ。可愛くてスケベで最高なんだぜ、亮子ちゃんは!デヘヘ!」
若菜の体にエクスタシーにも似た電流が走った。
 (亮子…、リョー…、間違いない。リョーと呼ばれる女はその亮子って女だ!!)
直感した。
 


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