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キスマーク
【女性向け 官能小説】

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☆☆☆-4

「楽しそうだな。優衣」

来た事に気付かなかったしずかが
ネクタイをゆるめながら隣に座った。
なんだか機嫌が悪い。

「今日はお疲れ様」
「ん」
「プレスリリースは大成功だね」
「おかげさまで」
「このまま良いイメージで合併が受け入れられるよ」
「だな―――で?何が楽しいんだ?」
「あ〜。高校時代の話。私たち偶然会った事があるみたい」
「へ〜・・・」

片方の眉をあげ、
思いっきり不機嫌そうに返事をする。
座っていきなり不機嫌になったしずかに
私たちはビックリした。
プレスリリースの後、何か不都合でもあったのか。

「優衣。今日は俺疲れてるんだ。このまま帰る」

いきなりの暴言に唖然として

「じゃぁ私を呼ぶ必要なかったじゃない」

と、つき放せば
「優衣も一緒に帰るんだよ」
と、腕を引き上げられる。

「ちょっと。私一緒に帰るなんて言ってないっ」

このまま、この機嫌の悪い男と一緒にいたくなくて
腕を振り切ろうとするけど
力が強くて上手く行かない。

「しずか?」

離してよ!と睨むために顔を向けたら
疲れた顔をして、軽くため息をついて
「良いから来い」
と、私を立たせた。



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