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キスマーク
【女性向け 官能小説】

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☆☆☆-3

良く話を聞けば
同じ年だから当たり前か、
高校時代は同じ大会に出ていた事になる。

そんな不思議な縁を感じて
今日も居酒屋に行けば
柳下くんはすでに飲んでいた。
「あ、上野さん。今日はお疲れ様」
そんな風に言って隣を空けてくれる。
「ビールでいい?」
私は毎回1杯目はビール。
俺様しずかと違って、柳下くんは必ず聞いてくれる。

前に一度、私は1杯目はビールだから
聞かなくてもいいよ。と言ったら
気分が変わる日もあるでしょ。と言われた。

しずかにそんな風に気を遣ってもらったことのない私は
感動してしまった。

「上野さん。そう言えば第4回の東日本大会は出てるんだよね?」
「うん!出たよ!」
「あの北海道のやつ!」
「そう。北海道のやつ!」
「それが見て?これ、俺の学校が記念撮影した写真」

写真には「第4回東日本学校吹奏楽大会」と大きなパネルの前で
出場の記念撮影だろう。
生徒が束になって写っていた。

「これが俺ね!」
「おおぉ!」

本当に今から10年前。
全く知らずに同じ大会に出ていた人と
こうして大人になって出会うなんてなんだか不思議。

「で、ここ見て」
「ん?」

写真を撮っているのに気付かず後ろを横切っている女子高生。
「あぁ〜!」
「やっぱり?」
「うん!私!」
「やっぱり〜!だと思った!」

こんな偶然ってあるんだな〜・・・

ほっこりした気分で
2杯目のビールに口を付ける。





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