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恋文〜放課後の机〜
【初恋 恋愛小説】

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恋文〜放課後の机2〜-2

「お前そんな事言っていいわけ!?俺はお前の弱み握ってるんだぜ。
ばらしちゃっていいのかなぁ〜??」

勝ち誇った顔であたしを見る。
…この顔なんかムカツク!

「…あんたほんと小学生の頃と変わってない。性格最悪。」
かなり嫌味のつもりで言ったのにこいつ、
「最高の褒め言葉だよ、さんきゅ。」
だって。
やっぱムカツク奴ッ。



キーンコーンカーンコーン━━━…

ふぅ…やっと授業終わった。
っていうより奴の隣の席が終わった。

あたしはササッと部活の準備をする。

「……おい、どこ行くんだよ。」
またこいつ!?
桐島銀河と関わりたくないというあたしの願いは叶いそうにない。
「部活ですけど何か?」
あくまで冷静に答える。
「俺と帰るんじゃねぇのかよ。」

それはあんたが沙夜子についた嘘でしょがッ!!
と思いつつも、
「あいにくですが私部活で晩くなりますので一人で帰ったらどうですか?」

あたしはあんたにいじめられてた頃のあたしじゃないんだから。

「ふぅ〜ん…。」
…何よ、何か文句ある!?
あたしは奴が何か言う前に教室から出た。



パコーン━━ポーン━━━
「詩ナ―イスショット!!」
同じテニス部で隣のクラスの友達、前宮律(まえみやりつ)が叫ぶ。
「ふぅ〜疲れた。次律は十分後だって。」
あたしは律が座っているベンチに腰掛ける。律はタオルとドリンクを渡してくれた。
「お疲れ〜。なんか今日詩いつもと調子違うね。」
「うそッッ!おかしかった!?」
「おかしいってよりなんか気になってるって感じかなぁ…。考え事とかある?」
律…よく見てる。さすが姉貴分!!
「ちょっとね…。やっぱりテニスに出ちゃうか〜。律にはなんでもお見通しだね。」
「ふふッ。もしかして恋の悩み?」
こ、恋!?
ありえないありえない!!あたしは奴の事が気になってるだけだし!
あたしが黙ってると、
「あ〜その顔は図星だね♪♪」
何ですとッッ!?
「ち、違うからッ!そんなんじゃないよッ!!」
「詩か〜わい!恋する乙女の目、してるよ。」
…何じゃそりゃ!
「ほんとに違うから、律!ってか律はどぉなのよ、須崎君と!!」
…いきなり話かえるとか小学生あたし?
我ながらガキっぽいッッ。
「わ、わたしの話はいいのッ!!それより!誰の事で悩んでるかは知らないけど悩むくらいなら行動あるのみ、だからね。」
律はそう言うと自分の番らしくコートに向かった。
「…別にあたしはあいつにまたいじめられないか心配なだけで……。」

そう、ただそれだけだよ…。


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