B夏帆の性欲-4
ケイコさんが暮らすマンションの最上階だった。
「ここが私のヤリ部屋なのよ」
ケイコさんがそう言ってクスクスと笑った。ケイコさんが部屋の鍵を開けて、夏帆を中に通すと、部屋に寝そべっていた2頭の犬が私の気が付いたのか、私に飛びついてきた。
「こらこら!急にジャレついてこないでよ!」
夏帆は二頭の犬の頭を撫で撫ですると、撫で撫でされるのがうれしかったのか、二頭の犬が夏帆の手だとか、頬だとかをベロンベロンと舐めてくる。
「ほら、離れて!」
ケイコさんがリードを引っ張って、二頭を私から引き剥がす。すると、二頭は途端に大人しくなって、部屋の隅に丸くなった。
「やっぱり、これに着替えた方が良いみたいね」
夏帆はケイコさんからピンクのトレーニングウェアを手渡される。確かにこのまま二頭を相手となると、服は汚れるし、なにより動きにくい。
夏帆が着替えている間、二頭とひとりがずっと夏帆を見ていた。二頭とも、夏帆の肉体を狙うオスだというのに、夏帆は意外と冷静だった。
ギラつくオスの視線に晒されながら、夏帆が比較的冷静なのは、ケイコさんがいるからだろうか?いざ、自分が暴走してしまたっとき、その暴走を止めてくれる存在がいるといないとでは大違いなのかもしれない。
着替えを終えた夏帆がケイコさんに顔を向けると、そこにはリードを外されたブラウンと、リードに繋がれたままのタフがいた。
「ブラウンからでいい?この子、我慢できないみたいなの」
「わかりました」
夏帆は一度大きく深呼吸してから、ケイコさんの元へ行くと、リードに繋がれたままのタフの頭を撫でて言った。
「我慢できるよね?少し待ってて」