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和州道中記
【その他 官能小説】

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和州記 -風邪御用心--2

しかし何とか持ちこたえ、一紺は言う。
「ど、どや?肘とかも、痛い?」
「…うん…」
(だーかーらー!それ可愛いから、今は止めてや…)
一紺は、そんな気を紛らわせるかのように按摩に集中しようと肘に触れた、瞬間。
「あ…」
「え?」
竜胆が妙に艶っぽい声を出したのにぎくりと身体を強張らせる一紺。
「ど、どないした…?」
「あ、た…ただ、くすぐったかっただけ…」
「そ、そうか」
再び肘に触れ、軽く擦る。
細い腕を左手で支え、肘から二の腕にかけて優しく揉む。
「ん…あ…」
吐息と共に、喘ぎを唇が紡ぐ。
小さく、一紺が喉を鳴らした。
彼は何か言おうとするが、躊躇って口を閉じる。
竜胆は軽く身動ぎして再び喘ぎを漏らした。
それで、思わず一紺は言う。
「…誘っとんのか?」
竜胆は驚いたように目を開いた。
「な…そんなわけ…」
言いかけた竜胆は、股に走る掌の感触に声を上げた。
「あ、や…ッ」
「誘っとんのやろ?」

一紺が、竜胆の上に覆い被さった。
「お前が…悪いんやぞ」
器用に右手で着物を上半身だけ脱がせ、露わな胸を揉みしだく。
左手は股に這わせたまま、それを肌に粘着くような感触を与えつつ動かす。
「いや…ん!あぁ、やめ…ッ」
(…可愛すぎんねん…)
心の中だけで呟き、一紺は乳頭を口に含んで舌でそれを転がした。
舌を巧みに使い、転がして押し潰し、唇でもって啄ばむ。
「や…だ…、んッ!あ…あッ」
揺れる豊かな胸を捏ねるように愛撫して、一紺は彼女の耳元で囁いた。
「嫌や言うとるけどな…下の方、かなり濡れとるんと違うか?」
竜胆の耳が真っ赤に染まる。
熱のせいも勿論あるだろうが、彼女は気恥ずかしそうに俯いた。
「ええねん。感じてや」
優しく言って、右手を竜胆の秘所に持って行く。
くちゃ、と濡れた淫猥な音。
それが竜胆にはやけに大きく聞こえて、更に顔を俯かせる。
そんな彼女の顎をくいと掴み、一紺は口付けを与える。
上手い口付けとは、これを言うのだろう。
舌を絡めて激しく求めるかと思えば、ただ触れるだけだったり。
唇を優しく食んでから再び舌を絡め、一紺は自分の唾液を送り込む。
「く…ふぅ…」
唇が離れると、混ざり合った唾液があとを引く。
竜胆の濡れた唇が妖しく輝き、一紺の欲情を更に掻き立てた。
秘所にあてがった右手を動かす。
軽く擦っただけで溢れ出る愛液。一紺はずぶ、と音を立てて指を割れ目へとゆっくり押し込む。
「あぁんッ!!」
容易く中指を飲み込み、竜胆のそこは一層のぬめりを湛える。
「あ、んッ、やぁ…!はぁ、はんッ」
中指一本から人差し指を増やして、二本を竜胆の中へ埋めた。
そして、出し入れをする。
ぬめった液は空気を含んで、ぐちゅぐちゅといやらしい音を立てる。
一紺も大分激しく指を動かしているが、しかし少し経験を積んだ竜胆には物足りないようだ。
快感は得られるのだが、達するだけの刺激は来ない。
「…はぁッ、あぁ、んッ!あ…んぅ…」
「……」
一紺も、それは分かっていた。
あれだけ自分の一物を咥え込んでいるのだ。指だけでは、満足出来ないだろう、と。


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