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和州道中記
【その他 官能小説】

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和州記 -風邪御用心--3

だが、意地悪いのが一紺で。
自分もはやる気持ちはあるが、それを抑えて彼女から求めるのをただ待つ。

「ん…い、一紺…」
「何や?」
「……」
何か言いたげに――勿論、彼には彼女の言いたいことは分かっていたが――竜胆が口を開く。
が、戸惑うような表情を浮かべただけで口を閉じてしまった。
「ひゃ…ッ?!」
そんな彼女の耳を、すっと舐め上げて一紺は問う。
「何?」
「…う…」
竜胆は口篭る。が、意を決したように口を開いた。
「イ…イキ…たい」
一紺はその言葉に思わず笑みを浮かべる。
そして再び意地悪く問うた。
「俺は、どうしたらええ?」
「………挿れて」
ぶっきらぼうに、彼女はそれだけ言った。
「何を?」
「……………一紺の…」
ごにょごにょと竜胆は顔を赤らめながら語尾を濁す。
一紺は竜胆の暗緑の髪を優しく撫でて、言った。
「しゃーない。それで勘弁したるわ。よう言えました」
「意地悪」
不貞腐れたような表情を見せる竜胆の額に唇を落とし、一紺はいきり立った一物を取り出して竜胆のすっかり塗れた秘所にあてがった。
先端をゆっくりと竜胆の中に沈めながら、一紺はにやりと笑みを浮かべて言った。
「『お○こにち○ぽ突っ込んで』て言うたら、特別可愛がってやったんやけどなあ」
「…ッの、意地悪ッ!あ、ぅんッ!」
笑う一紺は、竜胆がそう言った瞬間に深く自身を竜胆の中に沈めた。

「ああッ、あ、あ…そこ…ッ!」
浅く深く、挿入する度に竜胆の身体も小さく大きく跳ねる。
律動の度に汗が飛び散り、そしてその汗に髪が濡れ、額に張りつく。
まるで湯上りのようだが、それよりはずっと艶かしい。
甘い声と荒い吐息が一紺の首筋をくすぐり、それが更に情欲を煽る。
ぐちゅ、ぐちゅ…蜜壷からは絶えずいやらしく音が漏れていた。
「も…駄目…あ、あッ」
「ん…」
一紺が腰の動きを速めた。
熱い滾りを締め付ける肉壁の感触が生み出す、えもいわれぬ感覚に一紺は酔う。
すぐにでも達しそうだが、もう少し彼女の中を味わっていたかった。
我慢して、彼女の快楽を引き出すと共に自分も快楽に酔う。
「ふ…はあ…む、んッ」
「ん…」
一紺の唇が竜胆のそれに重なる。
舌を絡め合う濡れた音が響いた。
「んくッ、あんッ」
唇を離した一紺は、今度は顎や首筋を辿って耳元へとそれを移動させた。
耳が唾液塗れになるほどに執拗な舌での愛撫で、竜胆をせめ立てる。
虚ろな瞳で竜胆は一紺の優しげな瞳を見つめた。
「ああッ、も…もう…ッ!」
「分かっとる」
一紺は、先端だけを残して己を引き抜くと、一気にそれを竜胆の中へ沈める。
「やッ、ああああんッ!!」
もう一回。
上り詰めるその手前、一紺は竜胆の乳頭を唇で食み、絶頂への後押しをする。
「あ、あああああ―――――ッ!!!」
絶頂に恍惚とした表情を浮かべる竜胆。
それと同時に、一際竜胆に締め付けられた一紺も達する。
素早く巨根を抜き、彼女の腹に白い迸りを撒けた。
息荒いまま、一紺と竜胆は唇を再び重ねた。


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