投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

貴方を、護りたい・・
【純愛 恋愛小説】

貴方を、護りたい・・の最初へ 貴方を、護りたい・・ 31 貴方を、護りたい・・ 33 貴方を、護りたい・・の最後へ

幸福-7

「・・でも俺は・・俺は・・もう許して貰おう何てこれっぽっちも思ってない、アレだけの事をしたんだから、だから!・・俺何かを、もう・・父と呼ばれる資格何て無い
軽蔑して一生恨まれても仕方が無い、・・そんな事したダケでは到底償ないけどな・・」

「・・父・・さん」

彼の強く重たい謝罪の言葉が、静寂な居間中に響き渡り・・

目を細くしそんな彼をじっと見つめる幸子サン、そこに

「父さんは、俺や姉さん、それに母さんが自分を酷く憎んでると思ってるの?」

「・・当然だ!俺のせいで父さんが慣れない事をしたがあまりに・・」
「でも俺は、そうは思わないよ」
「なっ、何を言ってんだ!お前はそれは苦労したんだろ?育ち盛りの時期を大人の勝手な
事情で大半を台無しにして・・」

「・・そりゃー時より憎んだ事はあったよ、夢を断念しようとした姉さんや朝から晩まで
働いて、それでも俺に気を使わせまいと笑顔でいた時は・・」
「・・・」

「でも、基本的には思ってないよ、父さんのせいで自分が苦労を背負わせてやりたい事も
やれず嫌な思いをした・・何て・・」
「しかし!」

「父さんは何も悪くないよ、ただ自分がやりたい事をやって運悪く横領事件に巻き込まれてしまった・・ただそれだけじゃない」
「・・・」

「現にこうして戻ってきて、急に居なくなったのも俺らを養う為だったんでしょ?
全身全霊で自分の事は顧みず働いて、それを聞いて思ったんだ・・」

「やっぱり父さんは父さんだったんだな・・って失踪しても俺らの為に何かしてくれる
そんな責任感が強く何より家族想いな俺の自慢の父さん何だ・・って」

息子の大人びた立派なその言葉に衝撃を打たれ目から自然と涙が出て

「すまない!本当に・・・・、そして有難うな、幸子に・・母さんを護ってくれて」
彼はしゅうを強く抱き締めた・・今までのやり切れない思いを胸に

「私も、父さんの事許すよ」
その様子を見ていた幸子サンもそう彼に申し

「償え切れないからって、逃げないでよね!父さんが居なくなりでもしたらそれこそ
私一生許さないんだからね!」
そう言う幸子サンの目にも涙が

「幸子・・しゅう・・」
いい歳こいてボロボロ泣き出す彼に二人に幸子サンは慰め、その目にも涙が
しゅうもそんな二人を暖かい目で見つめて・・


貴方を、護りたい・・の最初へ 貴方を、護りたい・・ 31 貴方を、護りたい・・ 33 貴方を、護りたい・・の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前