幸福-5
お母さんは、長い入院生活を得て事故による怪我もすっかり完治して退院しても良い状態
で幸子サンが、その一報を聞いて一目散に病院まで走り、お母さんの居る病室に向かったら何故か居なく、看護士が血相を変えて「大変!お母さんが居なくなったの!」と聞きすぐさま幸子サン達は一丸となって彼女を探し、そして屋上から飛び降りようとする彼女を見かけそれを死ぬ物狂いで必死に止めその後、力が抜けたかのように眠り、そのまま自宅まで連れて帰ったらしく
ただ、どうしてしゅうを残して、一人死のうとするのか私には理解出来ずおそらく交通
事故に遭うまでの、あの幼児化の状態で何の考えも無くあんな真似をしたのだろう
彼の家の寝室で、幸子サンとしゅうに見守られ静かに眠るお母さん、彼は本当に心配して
心に深い傷を負い、今にも泣きそうな状態で
・・そんな彼を見て、私は布団で知らん顔で眠るこの女に再び憎しみの僧を抱き出し
ソイツの顔をくらえっ!とでも言わんばかりに睨みつけると・・
「樹里奈ちゃん、悪いんだけど席を外してくれる?ここからは貴方には関係無い事だろう
からさ・・」
また幸子サンから上辺状での人払い行為、そりゃー言ってる事はあってるかもだが・・
私が席を立つのを見守るかの様に私を見つめ、その威圧から少し心配ダガ言ってる事は
正しいと踏み、出て行こうとした途端
「外す必要は無いよ!」
突然、私達の会話を聞いていたしゅうが私を引きとめ出して
「しゅう・・」
「姉さんが何を思ってるのか知らないけど彼女だって立派な関係者だよ、こんな俺何かの
為に色々と良くしてくれたんだ!」
私の為に姉にとって掛かる彼に、幸子さんは一度冷静になり言う
「アンタに・・こんな事言っても無駄でしょうケド、あまり・・彼女に近寄らない方が
身の為よ」
と、私に聞こえないように小声で言うと彼は
「何だよソレ!?意味分かんないよ!・・、誰が何を言おうと彼女はとっても良い人何だ
彼女が居なかったら今の俺は居ない!絶対な・・」
彼の中で私が、彼にしてあげた励みの言葉や大好きな料理をご馳走させてもらい前から
行きたがってたサッカー観戦へ連れて行ってあげた思い出が巡るめく脳裏に浮かび
「しゅう・・アンタもしや彼女に」
バタン
話を遮るかの様に玄関からドアの閉まる音が響き、幸子サンは何か思い当たる事がある
ように、弟への話にクイが残りつつ寝室を一時後にし