未知の感覚-2
会社の上司と、看護師とはいえ会社の人のを前で下半身を裸にして爆音とともにオナラを噴出させてしまったのだ。
便秘の腸内で腐敗したガスは思わず咳き込むほどの悪臭を撒き散らした。
祐梨の腸内から出たガスが室内の空間に広がる。
(できることなら、このガスを全部吸い込み、なかったことにしてしまいたい)
祐梨は本気でそう思った。
しかし、ひとたび大気中に拡散したガスを元のサヤに収めることは不可能なことだった。
ナースの恵子がその様子を見て喜んだ。
「祐梨さん、良かったじゃない。ディルドで腸が刺激されたのね!セックスが便秘に効くって、聞いたことない?」
祐梨は両手で顔を覆ったままだ。
やがて、恵子への答えの代わりに指の隙間からすすり上げるような嗚咽が漏れてきた。
「祐梨、泣いてるの?」
聡美が祐梨の顔に近寄る。
「だって…、ごめんなさい。私、恥ずかしい」
祐梨はすすり泣きながらそう答えた。
聡美がゆっくりと祐梨の顔を覆った手を退けると、そこには羞恥で真っ赤に染まった祐梨の泣き顔があった。
「たくさん出ちゃったね、オナラ。恥ずかしいのね?祐梨」
聡美は祐梨の頭をいとおしむように撫でた。
「可愛い…」
聡美はそう言うと、自らの口を祐梨のふっくらした唇に近づけ、そして重ね合わせた。
「!」
思ってもみない先輩の行動だった。
突然の唇の感触に祐梨は一瞬にして泣き止み、目を見開いた。
唇を吸われ、聡美の熱い呼吸を感じる。
息が止まりそうな衝撃をおぼえ、胸がドキドキしてきた。
聡美は舌で祐梨の唇を舐め上げてから口を離すと祐梨に向き直った。
「これから便秘を治さなきゃいけないの、祐梨、分かる?」
祐梨はコクリと頷く。
今や祐梨は、身も心も聡美の支配下に置かれようとしていた。
聡美は祐梨の目を見て宣言した。
「そのためには、浣腸しなきゃならないの」
「浣腸?」