吸血鬼的生活。〜ヴァンパイアプリンス番外編〜-4
「んッあぁッ…あッ」
月下が動く度にクチュクチュと音が響く。
「そこッ…いいッ…イッちゃうよぉッ」
「待った…」
「え?」
意地悪かもしれないけど、イきそうな月下の動きを止めさせてもらった。
「血貰うね…」
「今…?」
もう少しで絶頂を迎えられたかもしれないという所で止められて、月下は少しムッとしているようだ。
「今…」
月下の背中に腕を回して、首筋に犬歯を付ける。
「…ッ」
ズブズブと柔らかい肉に歯が食い込んだ。
―ヒクッ
と、俺は月下の陰部がヒクついているのに気付いた。
(ふ-ん…なる程ね)
「…♪」
「ひゃんッ!!あぁッ!!動かないでぇ!!」
月下の血をいただきながら、月下を下から突く。
「ひッ…あッ」
月下の血は濃厚で甘い。
「や…イッちゃ…」
「…ご馳走さま」
―ズンッ
「!!」
犬歯を抜くと、タラッと一筋血が垂れた。
「あぁぁ…!!!」
「ッッ!!」
月下は必死で俺にしがみついて、イッた。
俺も月下の中に欲望を吐き出した。
「…そんなに良かったんだ…」
俺は月下の頭を撫でて、クスッと笑みを零した。
「ありがとう、美味しかったよ」
月下をベッドに寝かす。
「血も…勿論月下もね」
今日も月下に痛々しい犬歯の痕を残してしまった。
傷付けたくないと思いながらも、俺がヴァンプである以上体を傷付けてしまう。これから、心も傷付けてしまう事があるかもしれない。
でも…俺は何があっても月下を守りたい。何があっても、月下の笑顔を絶やしたくない。
俺にとって月下が
月下にとっても俺が
一番近くにいれたらいいな
これからもずっと
ずっと…
〈完〉
―…
「あたしさぁ…思うんだけど…」
寝起きの悪い月下が珍しくパッと起きたと思ったら、俺にボソッと呟いた。
「なッ…何?!」
俺は読んでいた本を落とし、思わず月下に駆け寄った程だ。
「宏樹から吸血鬼ッて部分取ったらさぁ…。」
月下はそんな俺に構わず話を続ける。
「取ったら…?」
「ただのエロだね。」
「…」
俺の彼女。
寝起き辛口。笑
ど-せ俺はエロだよ…。
「吸血鬼でよかったね…」
「…う…ん」
人間って怖い…笑
月下を守るってか…誰か俺を寝起きの悪い月下から守って…泣