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It's
【ラブコメ 官能小説】

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△△-4

優菜の行動は更にエスカレートし、ついに丸山唯は精神的に追い詰められて学校へ来れなくなってしまった。
このままでは殺される…そう感じた湊は「別れよう」と言うしかなかった。
仲間たちからの報告に優菜はニヤニヤがおさまらなかった。
今度こそ、五十嵐湊を手に入れられる。
そう思っていた。
しかしその日から湊は優菜と話すことはなかった。
話し掛けても無視され続けた。
相手にされない寂しさを、優菜はブログにぶつけた。
ブログなら妄想でもなんでもやりたい放題だ。
妄想の中では湊と付き合い、色んなところにデートに行き、家で甘いセックスをするのだ。
「優菜…愛してるよ」
そう言わせるのもブログでは簡単だ。
ブログの中では湊と幸せな時間を過ごし、受験勉強も一緒にしていることになっている。
同じ大学を目指して図書館で毎日勉強し、幸せなキャンパスライフを送るのだ。
事実、湊は難易度の高い大学を目指していた。
そこに看護学部もあり、優菜も同じ大学を目指した。
頭はそこまで悪くないので、その大学に入るのはさほど苦労はしなかった。
ずっと思い続けていた頃、再び優菜の耳に訃報が届いた。
湊が自分と同じ看護学部の女、風間陽向と付き合っていると。
頭の悪い、バカな女だ。
男が少ないため男ウケは分からないが、誰にでも優しくて、悔しいけど可愛いと思う。
そんな陽向と実習のグループが一緒になった。
もちろん過去の事を知らない陽向は、たまに湊の話をふっかけると恥ずかしそうに語るのだった。
それが本当にムカついた。
自分の湊のことを楽しそうに語る姿は殺してやりたいくらい憎らしかった。
実習中、どうにかして苦しめてやろうと考えていた時、話の中で陽向が喘息持ちだということを知った。
優菜は必死で調べた。
殺す方法を。
これだ、と思った方法を見つけ、極秘ルートで薬を入手し、飲ませた。
陽向はいとも簡単に意識を失った。
このまま死ねばいい…そう思った時、息が出来なくて苦しんでいる陽向を見て、有沙の顔が脳裏に過った。
血の気が引いた。
ICUで目を閉じている陽向を見たとき、涙が止まらなかった。
最後に見た有沙とよく似ていたから…。


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