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『清子と、赤い糸』
【幼馴染 官能小説】

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『清子と、赤い糸』-29


 もうお互いに恥じらいの気持ちは捨て去ったので、二人は真っ裸になった。
「こ、こう、やろか……ん、へ、へんな、かんじ、や……」
「こ、ここか……い、いや、ちがうか……く……擦れる……」
 粘膜の入口がよく分からなくて、岡崎の亀頭がぬるぬると清子の女の溝の上を上下する。その様はまるで、戻るべき“巣”を見失った生き物のようである。
「あ、あんまり、擦られると、なんか、ヘンな気分になってまうよ……」
「わかっているんだが……うっ……わ……あ、ま、まずい……」
「? まーちゃん、どないした?」
 岡崎の動きが、不意に止まった。同時に、清子の股間で蠢いていた動きも、緩やかになった。
「まーちゃ……」
「す、すまん、清子っ!」

 どびゅっ……

「えっ……」
 清子の股間から少し離れた岡崎の亀頭が、一瞬膨れたかと思うと、その先端から真っ白な液体を吹き零した。
「な、なんやっ……!?」
 お腹の上で筋を引いた、その白い液体…。
(あ、こ、これが、精子、なんか……!)
 授業で習った時に抱いたイメージよりも、ずっと生々しく、存在感溢れる白いものであった。

 びゅっ、びゅっ、びゅっ……

「す、すごぉ……ぎょうさん、出てきよる……!」
 岡崎の亀頭から吹き出るように、白いものが清子のお腹に降り注いでくる。
「………」
 それがようやく収まりを見せたとき、岡崎の腰に備わっている“樹”は、少しばかり萎れたようになっていた。
「まーちゃん……」
「すまん、清子……」
 完全に“くっつく”前に、射精をしてしまった。男としては、自信喪失を招きかねない、大きな失態である。
「ふふ……ええよ、大丈夫や……まーちゃん、気持ちよかったか……?」
 もちろん、お腹の上に精子を振り撒かれても、それを清子は厭うはずもなかったし、ひとりで先に行ってしまった岡崎のことを、責めるつもりなどありえなかった。
「ぎょうさん出とるから、気持ちよかったんやろ……?」
「ああ……最高、だった……こんなに出たのも、初めてだ……」
 搾り出すような、岡崎の声だった。
「えっと、まーちゃん、その……やっぱ、自分で“シコシコ”するん?」
 いわゆる“センズリ”を、岡崎もしているのか非常に気になった。美依子によれば、この年頃の男子は、須らく、自らのイチモツを擦りたてる“自家発電(通称・シコシコ)”に余念がないという。
『岡崎クンも、きよちゃんのこと考えて、“シコシコ”しとるかもしれんよ』
『ごはっ!』
 美依子お得意の“ヘビー・パンチ”を受けて轟沈したのは、ごく最近の話だった。
「ど、どうなんかなぁ……?」
「……するさ。清子のことを、考えて、してたよ」
「そ、そ、そうなん、や……」
 美依子の言うように、自分のことをいわゆる“オカズ”にして、岡崎が“自家発電(通称・シコシコ)”に励んでいたと知り、恥ずかしくはあるがとても嬉しく思う、清子であった。
(ウ、ウチかて、そうやもん)
 岡崎と恥ずかしいことをしている自分を想像しながら、股の間に指を埋めて、気持ちのよくなる場所を擦る“遊び”に耽ったことは数知れない。それが、“オナニー”だと知ったのは、やはり、美依子に教えられてからだった。
「すまない、清子……」
「な、なんで、謝るんかな……?」
「いや、その……勝手に、清子を“使ってた”わけで……」
「え、ええやん、別に……ウチ、まーちゃんのカノジョなんやし……」
 清子は少し、間をおいてから、思い切って口にした。
「ウチかて……まーちゃんのこと“使って”、したことあるんよ……」
「う」
 清子の“告白”を聴いた瞬間、萎れていた“樹”が瞬く間に蘇った。
「わ、うわ、また、おっきくなりよった!」
 清子が“オナニー”をしているイメージ画像が、岡崎の雄としての本能を強く刺激して、それが一番反応する場所の活性化を促したのだ。


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