『SWING UP!!』第13話-18
「ふふ。スカートの中、何も穿いてないよ?」
「!?」
丈の長いスカートは、一度たくし上げたことで、膝元まで布地が捲くれている。その奥地には、封印を解かれた“弁天様”が、生身のままで静かに鎮座ましましているのだ。
「あらあら……」
すぐさま反応して、吉川の腰の“珍宝”がさらに大きく膨らんだ。
「まだ一枚だけしか、脱いでないのにね」
「いや、ね……」
その一枚のインパクトが強すぎるのだ。
スカートの下に何も穿いていないと想像するだけで、見えないものが見えてしまい、吉川はどうにも、己の煩悩の膨張を止められなかった。
「“ノーパン”の私に、キミ、興奮してるのかな?」
「!?」
“ノーパン”とは、何たる淫靡な響きだろうか。詠子の言葉でそれを聞かされて、吉川の“珍宝”はさらに滾る。
「ふふ」
詠子は、上着の裾に手をかけると、勢い良くそれを捲り上げた。長袖とはいえ、六月なので、少しばかり薄手のハイネックトップが裏返り、詠子の長い髪を巻き込みながら、首を通して脱がされていく。
「う、お……」
ピンク・フレームの眼鏡が全くずれなかったのは不可解だったが、詠子の白いレースのブラジャーを目にすれば、そんなことはどうでもよくなった。
「これで、二枚目…」
普段は清楚な装いの、いわゆる“文学少女”であるところの詠子が見せる、“ヌード・ショウ”に、吉川は釘付けとなるばかりであった。
「上は下着だけで、下は上着だけ……」
言いながら詠子は、後ろ手になると、ぷつっ、と音を立てて何かを外した。
「!?」
はらり、と白のレースブラが真下に落ちる。詠子の、真っ白な餅を思わせる豊かな乳房が惜しげもなく晒されて、吉川の鼻息はもう、闘牛の如きとなっていた。
「キミ、息が荒いよ」
そんな吉川を横目に、詠子はスカートのホックに手をかけていた。その仕草に、躊躇いというものは全くない。
「“最後の一枚”に、さよなら…」
ホックを外した瞬間、ストン、と、スカートが詠子の足元で“輪っか”になった。
「………」
“ノーパン”だということは知っていたから、吉川の視線は、乳房からその真下へとすぐさま移っていた。
むっちりとした太股の間に、整えられた黒毛の絨毯を確認する。詠子の“ヘア・ヌード”が、そこにあった。
「キミのそこ、すごいことになってるね…」
吉川の“珍宝”の盛り上がりは、国宝級の如くである。
愛しの人が、一枚ずつ自ら身を剥いていく様を間近に見せられれば、いくら純朴な青年であったとしても、こうもなろうというものだ。
「キミも、裸になってよ…」
「ああ……って、もう脱がせてるじゃん!?」
いつの間にか、吉川の“珍宝”は、その全身を大気に晒していた。詠子の手によって、ジャージ・パンツごと、トランクスを引き摺り下ろされていたのだ。
はちきれんばかりとなっている“亀頭”は、既に透明な液体で濡れ光っていた。
「キミ、濡れてるよ……」
「そりゃあ……濡れます」
誤魔化しようはない。詠子の脱ぐ様子を見て、ここまで興奮してしまった自分がいることを、だ。
「これが、中に入ってるんだって、未だに信じられないよ……」
「う、あ……」
脈打つ竿の部分を、詠子の華奢な指先で優しく握られる。吉川の“亀頭”が悦びに震え、その先端からさらに透明なものを滴らせた。
「また、濡れてるよ……」
「そりゃあ……ひあん!」
言葉は詠子の指遣いで、遮られた。親指の腹で、“亀頭”の裏側を擦り挙げられたのだ。
「キミ、可愛い声だね……」
「う、うう……」
詠子の手に嬲られて、思わず声が裏返ってしまった。“初めて(チェリー)”を喰われた女性にも、同じことを言われた覚えがあり、吉川は俯いてしまう。
「キミのこと、もっと、気持ちよくしてあげる……」
「よみ……う、うあっ……」
竿に添えられている詠子の手が、上下し始めた。吉川に、過去の感傷に額ずいて、俯いている暇などはなかった。