3日目-3
部屋の外には爺ちゃんが包丁を持って立っていた。
「うちの孫を見捨てるなら、芳江、お前をここで刺し殺す」
「お……お爺さん、だってミツル君はどうせ助からないんだよ」
「3人目は必ず今日中に見つける。だから部屋に戻って孫を守ってやってくれ。それに謝礼としてお前にやったお金はどうしたんだ?]
「たった50万円包んで私の体を買った積もりですか?いつかお返しする積もりです。でも今はここを出て生活するのに必要なんです」
「どうして嫌なんだ。最初は引き受けていたじゃないか」
「青年団の若者たちがきょうミツル君の所に来て酒を飲まして、閨の中のことを聞きだすって面白おかしく相談していたのを盗み聞きしてしまったんです。
そんなことが広まったら、ここでは生きていけないし、婚約者も婚約を解消したがっているのがわかったから」
僕はそのとき立ち上がった。
「芳江さん、僕はそんなこと絶対言わないよ。一言も何も言わない。黙秘権を使うよ。
僕だって、美佐さんや芳江さんに僕がエッチのときどうだったかって言いふらされたら死ぬほど恥ずかしいもの。そんなこと絶対言わない。誓うよ」
すると爺ちゃんも包丁を床に置いて土下座した。
「頼む、この通りだ。わしはきょう青年団が来たら帰ってもらう積もりだ。そして3日目が終わったら、ミツルを家に帰して2度とここには来させない。わしにとっては辛いことだが、会いたくなったら、わしが孫に会いに行く。約束する。
だからどうか孫を守って、抱いてやってくれ。14才で死んでしまうなんて可哀そうだ」
爺ちゃんは涙を流していた。僕も泣いていた。それをじっと見ていた芳江さんは何も言わずに爺ちゃんの目の前で戸を閉めた。
戸の外で爺ちゃんが何か言おうとしたが、芳江さんはきつい言葉で言った。
「入って来ないで下さい。これから服を脱ぐのだから!」
爺ちゃんはありがとうと小さな声で言った後、どこかに行ってしまった。
芳江さんはスーツの上着やタイトスカート、ブラウスを次々に脱いで部屋の隅に畳んで重ねていた。
そしてブラジャーに手をやってから僕を睨んだ。
「何をしてるの? あと5分で2時になるのよ。急いで裸になって!」
僕は驚いた。僕は急いで服を全部脱いだけれど、チンチンは縮んだままだった。
それもその筈、5分以内にチンチンが立って芳江さんとあれをするなんて絶対無理だった。