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蛇に睨まれた蛙
【フェチ/マニア 官能小説】

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内藤のトラウマ-1

一体ここはどこだ?

木々がいっぱい立っている場所に男がいる。どうやら寝てしまったようだ。男は上着を脱いで付着した土を払っている、その内側には僅かに刺繍が残っている。
辛うじて「内藤」と書いてあるようだ。内藤はヨレヨレになりながらも重い足取りで道を進む。
「取り敢えず南へ行きゃあ街に出れる」
でも方角が判らない。

午後3時19分

内藤は太陽光で影が出来た180度逆の方向(太陽のある方向)に腕時計の短針を向けた。
その短針と文字盤12の中間座標、つまりこの時間(3時19分)なら文字盤2の少し1寄りの座標が南ということになる。
「南はこっちか、やれやれだぜ」

思い出せ、あの密室は何だったんだ。ワシは奴隷以下の仕打ちを受けた。性処理をさせられたんだ。
そうだ、ワシは逃げてきたんだ。女達がシャワーに行っているスキに、あの館から逃げてきたんだ。ふらつきながらも玄関を飛び出して林の中をひたすら歩いてきたんだ。
その途中で疲れて寝てしまった。

あの変態女達はまたワシを追ってくるのだろうか。夢ではなかったのか。M男なんてまっぴら御免だ。いや、これは運命なのか。だとしたら何の運命だ。
ワシは生涯奴隷として生きる運命なのか?

館のことは思い出したくない。そう思ったら余計に思い出してしまう。トラウマ…後からトラウマになってやって来る。時間が経過する度にリアルに襲ってくる。
そういえば、まだ年端もいかない少女がレイプされた後というのは、やっぱりこんな感じになるのだろうか。

もうこんな体験は嫌だ。追われるのも嫌だ。捕まる訳にもいかないぜ。一刻もはやく逃げないと。

陽が暮れないうちに…


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