THANK YOU!!-8
おまけ
「にしても・・よく小学校に居るの分かったねー」
「ん?あぁ・・柊に会って」
「てか、拓斗、よく花火大会行ったね。」
ギクッ。
という効果音がふさわしい程拓斗は身体を固まらせた。
それに気付かない程瑞稀は馬鹿ではないし、鈍くもない。
「・・・ね、なんかおかしいと思うんだけど・・」
「な、なにが?」
拓斗の頬に、一筋の汗が流れる。勿論、暑さからではなく冷や汗。
そんな拓斗に瑞稀は元々持っていた疑問をぶつけていく。
「まず拓斗が何で花火の絶好スポットを知ってたのか。さらに、何で秋乃が拓斗と一緒だって分かったのか。その秋乃も、何で興味を示さなそうな花火大会に私を誘ったのか」
ギクギクッ。
まるで肩の関節が離れたような音がするほど、拓斗は身体を身体を強ばらせた。
その頬に流れる冷や汗は止まることを知らない。
手は繋いだまま、瑞稀は立ち止まって拓斗の前に出る。そして少し高くなった顔を見上げながら悪戯っ子のような、はたまた悪魔のような笑顔を浮かべた。
「さて、全部聞こっか。二人の作戦か計画とやらを」
秋乃の作戦。結果報告。
結果としては二人を結びつけるには至ったが、瑞稀の意外な一面を見つけてしまった。
とりあえず、瑞稀を嵌めようとすると返り討ちが怖い。
「ま、気にしなくて良い程度だったんだけどねー」
「・・!?」