後向き-4
「あ…だめ…ナオくん…あたし…もう…」
「お…オレも…」
「…ね…一緒に…」
「うん…もうすぐ…」
あたしは、もう無我夢中で声を張り上げ、おしりを揺らし続けた。ナオくんの息づかい
も、すごく荒くなって、今にも弾けそうになっていた。
「ナオくん、いい、ナオくん、いい、いぃ!」
「ユイ、出る、出る、出るっ…うぉぉぉ」
頭の中が真っ白になり、あたしたちは、絶頂を迎えた。
しばらく余韻に浸っていたので、あんまりよくわかんなかったけど、ナオくんは、あた
しのおしりにザーメンをぶちまけたんだそうな。
コンドームをしてるんだから、中でイッちゃってもよかったのに、そのときは、何故か
そうしたかったんだって。わざわざ、イク直前におまんこから抜いて、コンドームを外し
て、おしりに出してって、どういうつもりなのか、よくわかんないよね?
「おしり拭くから ちょっと待ってて」
ま、自分でやったことは自分で始末してくれたからいいんだけどね。
「ユイ…」
呼ばれて気がつくと、放心状態のまま、うつ伏せになって惚けていたあたしの顔のすぐ
横にナオくんの顔があって、こっちを覗き込んでいた。
「ナオくん…」
あたしたちは、顔だけ起こして軽くキスをした。お互いの首のうしろに手を回して再び
キス。ぎゅっと抱き締め合って、またまた、キス、キス、キス…。
× × ×
この日は、ずっと“後向き”だったからかな? だってさ、あたしたち、しつこいくらい
キスしちゃってるじゃない? ま、でも、実際ここまでやってくれる男なんて、なかなか
居ませんぜ、お客さん!!(誰に言ってる?)