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19歳
【ラブコメ 官能小説】

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前奏-1

――前奏


 昨夜から今朝にかけて、すごく蒸し暑くて、いつもなら夜明け前の何時間かはスイッチ
を切ってるエアコンも、ずっとつけっ放しにしてた。
 ナオくんが、夜中の1時過ぎくらいに寝たあとは、ずっとテレビの前に座ってゲームを
やってた。ちょっと古い感じのRPG。ストーリーがあって、どっかキリのいいとこまで
進めないと先が気になるようなのじゃなくて、ひたすら敵と戦って、レベルを上げていけ
ばいいシンプルなヤツ。疲れたらいつでもやめられるから気楽なんだよね。

 この部屋は、ナオくんが借りてるワンルームで、あたしは、2カ月くらい前に転がり込
んで来た居候みたいなもの。衣類とか預金通帳とか、たまに必要になった物を取りに帰る
とき以外は、ずっとここに入り浸ってる。

 大学の同級生の女の子たちと学校近くの定食屋でご飯を食べてたときに、隣の席に居た
男子グループと合コンみたいな感じになっちゃって、その中の一人がナオくんだった。
 学年は、ひとつ上の2年生だけど、浪人して入ったみたいだから、あたしとは歳がふた
つ離れたお兄さんってことになるのかな。
 授業の合間に気分が悪くなったことがあって、学校の中庭のベンチにうずくまってたら
偶然ナオくんが通りかかって、あたしの借りてる部屋まで送ってくれたことがあった。そ
のあと、メールや電話をするようになって、二人きりで食事に行った帰りに、そのまんま
押しかけちゃったという感じ。
 
 ナオくんは、夏休み中、電車に乗って30分くらい行ったところにあるスポーツ用品の
倉庫でバイトをしている。今朝も、朝の8時くらいに出かけて行った。
 朝ごはんは、トーストを焼いてハムエッグとサラダをあたしが作って、ナオくんと一緒
に食べた。ナオくんを送り出したあと、テレビを見ていたら何だか眠たくなってきて、肌
布団を被ってベッドに横になったら、いつの間にか寝てしまった。


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