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毛深い玩具
【フェチ/マニア 官能小説】

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毛深い来客-2

 午前で授業を終えて帰宅する豊満な毛深い女子中学生と遭遇することはあまり期待せず、午前のミーティングを終えた太田は一足早く昼休みをとって公園に向かった。
便所の個室に置いておくかどうかも決めかねていたのだが、公園を歩いているうちに奥まった古い公衆便所のそばに見慣れた自転車が停まっていることに気づく。
「いま、ここでオナの真っ最中?」
さりげなく散歩しているフリを装って自転車に近づき、カゴに乗っかったヘルメットの下に茶封筒をそっと置いた。
すると便所から出て来た夏服セーラー服の女子中学生と遭遇し、二人とも固まったまま互いの視線を凍らせて対峙。
太田は無意識にくるりと背を向け、何事もなかったかのようにその場をゆっくりと立ち去る。
予想しなかった事態に頭が真っ白になりながら、そのまま散歩しているかのように歩き続けた。
女子中学生が追いかけて声を掛けてくるかな? との、あり得ない展開を妄想しつつ花壇のあたりまでたどり着くと、じめじめした湿気と冷や汗でびっしょりになったスキンヘッドを、ニット帽を脱いでハンカチで拭くのが誠意いっぱい。
振り返りたい誘惑と戦いながら、昼休みの公園を足早に後にした。
午後は本社からの対応が忙しくなるとともに、断続的な雨で“さとこ”は庭に出てこれないだろうと納得させ、夜遅くまでオフィスでパソコンに向かっていた。
翌朝も出勤前にとりあえず公園によって個室を覗くが、なにもメッセージの書き込みは見当たらなかった。

 さすがに工場の建設が遅れているとはいうものの、本社とのやりとりやシミュレーションではなく本番のネットワークシステム構築に向けて慌ただしくなってきた。
本社からの駆け込み依頼が相次ぎ、赴任して初めて夜遅くまでオフィスで作業をしていた太田は、日付が変わる直前に県営団地にたどり着いた。
集合ポストに溜まったチラシや郵便物を手に自分の部屋に戻ると、慌ただしかった最近の疲れを発散するために、久しぶりにパスタを茹でてスパゲティを作ることに。
缶ビールを飲みながらトマト缶やベーコンやワインでソースを作り、こだわりのスパイスとハーブで味付けした本格的なパスタを食べながら、テーブルの上に無造作に置いた郵便物とチラシを眺めていた。
短期赴任なので公共料金は銀行振り替えの手続きをせず、コンビニ払いの請求書が沢山届く。
指を引っかけて乱雑に封を開けて次々と請求書を取り出していくが、可愛いアニメのキャラが描かれた宛名のない封筒でふと手が止まった。
カッターで丁寧に封を開け、中に入っていたこれまたアニメキャラの便せんに目を落とす。
可愛らしい丸っこい筆跡は見覚えがあった。
{トイレのイラストとってもじょうずでビックリしました。写真もきれいでうれしかったです。あしたから夏休みですが塾があるのでお昼からはダイジョウブです! ゼッタイ!ゼッタイ!ゼッタイ!遊びに行きます。 さとこ}
テーブルの上の缶ビールを一気飲みし、さらに冷蔵庫からもう1本取りだして一人で乾杯するようなふりをして美味しそうに飲んだ。

 せっかくの可愛いお手紙を貰ったのに仕事が予想以上に忙しくなって、ハンカチを吊すどころか庭での全裸ウォッチングすらできなくなっていた。
ITチームはそれなりに頭数はいるのだが、それぞれの専門分野以外はタッチせず、週末を前に大量の電話とメールとFAXに対応して帰宅は明け方に。
翌日から海の日を含めて3連休となるので、とりあえず久しぶりに裏窓を開けて白いハンカチを吊して爆睡してしまった。
ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン。
呼び鈴で目が覚めた太田は玄関ドアの覗きレンズに眠い目を近づけ、ショートカットのまん丸ほっぺの女の子の姿を確認する。
一気に目が覚めてドアを開けると、ワンピース姿のぽっちゃり女の子が挨拶する。
「こんにちは、来ちゃった、えへへ」
満面の笑顔でちょっともじもじしながら、スキンヘッドで無精髭の大柄な男に向かってそう言った。

つづく


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