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〈聖辱巡礼〉
【鬼畜 官能小説】

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〈聖辱巡礼〉-6

『ヒック…先生……私の彼氏……梨沙子に…ヒック…取られたんです……』

『なんでいつも梨沙子ばっかりモテるのかしらね?ホンットにムカつく!』


慕ってくる女生徒の恋愛相談には、必ずと言っていいくらいに梨沙子の悪口が入っていた。
それには真実もあるし、でっちあげもあるが、殆どの女生徒は梨沙子に対しては悪意しかもっていないのが分かる。
意中の男性の心を奪う憎らしい女……そこは幹恵も女生徒も一致した感情だ。
女生徒達ならば、梨沙子と意中の男性が別れた後に接触し、恋愛を仕切り直せば済むのだろうが、それだけは幹恵のプライドが許さなかった。

……幹恵は中学二年生の時に《男》を知った。
興味本位の性行為、そこで快楽を覚えた幹恵は、性の快感を得る手段として美貌を駆使し、更なる快感を求めて何度も男を取り替えてきていた。
梨沙子もきっとそうだと決めつけ、別れた男子など梨沙子の手垢に塗れた汚物同然と思っていた。
実際は、梨沙子はキスまでしか許さず、互いに何処も汚れてなどはいなかったが、そんな事は幹恵には知る由も無い。


『この私があんなブスに負ける…?……フン、ムカつくわ……』


走行中にもかかわらず、幹恵は何処かへ電話を掛けた……狙った男根をことごとく掠め取られた屈辱を晴らす為、教師は越えてはならぬ一線を越えた……。


――――――――――――


週末。

透き通るような青空が広がり、今日も小鳥達が飽きもせず鳴き散らす。
小さな川の温んだ水の中からも、蛙ののどかな声が聞こえていた。そこに架かる橋を、少女が自転車に乗って駆けていった。

鮮やかなオレンジ色のティアードワンピースに、素足に同じオレンジ色のトングサンダル。
少し微笑みながら、兎の耳のようにツインテールに束ねた長い黒髪をなびかせて、その細い足はペダルを踏み付けた。


(どんなお店に連れてってくれるかな?)


梨沙子は琢也と駅で待ち合わせ、一緒に電車で遠くの街まで出掛ける約束をしていた。
こんなデートなら何度も経験してきたが、それでもワクワクする気持ちは変わらないものだ。
恋人の待つ駅に、早く着きたい……早く会いたい……その想いだけで、力いっぱいペダルを漕ぐ。
その姿が輝いてみえるのは、当たり前なのかもしれない。




(コッチの道行けば近かったよね……)


恋人との待ち合わせ時間には、まだまだ余裕はあったが、それでも梨沙子は急いでペダルを漕ぎ、その額にはうっすらと汗が滲んでいた。

好事魔多し。

普段は通らぬ細い路地に、梨沙子は速度も落とさず突っ込み、急なカーブを曲がった。


『おわぁ!?』

「キャ…!!!」


強い衝撃に、梨沙子はブレーキを掛けたが、既に遅かった……目の前には、白髪混じりの50代くらいの小太りな男性が、無様にひっくり返っていた。



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