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〈聖辱巡礼〉
【鬼畜 官能小説】

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〈聖辱巡礼〉-5

『思い過ごしじゃない?』


簡単に応え、梨沙子の肩を叩いた。
今の友には、新しい彼氏との“これから”の事で、頭はいっぱいだったのだ。


「……そう…よね……思い過ごしよね」


自分自身に言い聞かせるように、梨沙子は呟いた。
英語の授業も真面目に受けているし、何か気に障る事をした訳でもない。
嫌われる理由など無いはずだ。


『やっと追いついた。梨沙子、俺を置いてくなよ』


全速力で駆けてきたのは、こちらも最近出来た梨沙子の彼氏だ。
名前は佐伯琢也。同級生で同じクラスだ。
例に漏れずに背は高く、スポーツはそれなりだが勉強は出来るという、都合の良い男子生徒だ。


『熱いねえ。じゃあ邪魔者は消えるっス。また明日ね』


友は二人と別れて早足で歩いていった。
これからデートなのだろう。
そして梨沙子達二人もいつもの帰り道から逸れ、人影の無い裏道へと入っていった。
せいぜい焦らすだけ焦らし、最後には観念した素振りをしながら唇だけを明け渡すのだろう。
梨沙子のいつもの手口だ………。



――――――――――――


(クソ……あのガキ……)


一日の授業も終わり、ようやく帰路に着いた車の中で、幹恵は一人で苛立っていた。


(あのブスが可愛い?笑わせんなよ……)


口汚い言葉で頭の中で罵る相手は、誰あろう梨沙子の事だった。
普段の幹恵からは想像も出来ぬ粗暴……これが本性だったのだ。

幹恵は凛とした顔とは裏腹に、男の肉体に飢えた好色だった。
弟のような年下の男子に目が無く、お気に入りの生徒を見つけては、その美貌を武器に誘い、漲る肉棒を貪っていた。

通常、いくら美人教師であっても、教師と生徒の垣根を越えてまで恋愛にまで至るのは稀であろう。
その目的を達成する為、頼れる姉貴を気取る為に先ずは女子生徒を取り込み、生徒に近い存在になってから男子生徒に接触し、吟味を重ねてから若い肉体を食しにかかるのだ。

今までの学校なら上手くいっていた。
慕う生徒に囲まれ、それを隠れみのに秘密の関係を作り、次々と思うがままにしてきたのだ。
しかし、ここでは違った。せっかく見つけたお気に入りは、全て梨沙子に先手を打たれていた。
接触を謀り、近付こうとした時には梨沙子の彼氏に成り下がり、次の獲物すら梨沙子に心を奪われていた。
そしてそれは、幹恵だけの不満ではなかった。



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