〈不治の病・其の三〉-5
『……声大きいよ。隣に聴こえるよ?』
「だって……気持ち良いんだもん……」
まだ夕食後の食器も洗い終えていないというのに、二人はベッドの中で、じゃれあっていた。
新婚の二人なら、やはり“そうなる”のだろう。
全裸で白いシーツの上で赤茶けた色の長髪を靡かせ、猫撫で声を上げている女性は、パッチリとした二重瞼と八重歯の可愛い若妻だった。
亀田絵莉・22才。
ちょっと幅が広くて低い鼻は子供のようで、顔立ちはかなり幼い。
スレンダーでいながらもムッチリとした柔らかそうな身体は、全身からフェロモンを放出しているようだ。
『絵莉、可愛いよ』
耳元で囁く旦那とは、高校生の時からの付き合い。
名前は純一と言う。
純一は小さな頃から頭がよく、背も高くて容姿にも優れていた。
いわゆるイケメンである。イケメンの純一と学園随一の美少女の絵莉の恋愛は、他人には付け入る隙など与えずに、そのまま現在に至る。
純一は有名な大学へと進学し、県内随一の地方銀行に就職した。
上司からの信頼も厚く、出世コースまっしぐらだ。
絵莉は高卒のまま、小さな企業の事務の仕事に就いていたのだが、純一の稼ぎだけで生活費を賄う事が出来た事と、専業主婦でいて欲しい純一の願いもあって職を手放していた。
毎日、純一の事だけを想い、新築の掃除と夕食の用意をし、そして夜の営みに勤しむ日々……何不自由なく好きな人の為に尽くせる幸福を噛み締めながら、絵莉は毎日を過ごしていた。
「あんッ!!……あぁ!!」
丸く発育した胸肉を純一の掌に包まれ、小さめな桃色の乳輪に舌先が触れると、桃色の果実は悦びに震え、もっと愛が欲しいと飛び出した。
悶える身体はしっとり汗に湿り、その肌を純一の指先が這い回るだけで、絵莉の全身に得も言われぬ快感が駆け巡り、どうしようもなくなっていく……クネクネと動く腰に掌が止まり、優しく尻肉を撫でた……張りのあるプルプルとした触感を愛でた掌は、スルスルと下腹部に回り、秘密の茂みを探り始めた……。
「……ふ……くうぅ!!……んッ……」
茂みを掻き分けた中にある果肉は、その割れ目から果汁をトロトロと溢れさせ、今が食べ頃である事を純一の指先に伝えた。
純一は、その割れ目の奥にまで指先を入れ、更に熟したのかを確認していった。
「く…ッ!!うん!!くふぅぅ!!!」
絵莉は自ら股間を拡げ、ふしだらな姿を晒した。
腰を浮かせて左右に振り、媚びた声で鳴いている……愛しい人、自分で選んだ特別な人に大切な部分を探られる恥ずかしさと、それによって生まれる強烈な快感に、絵莉の心は本能の赴くままになっていった。