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THANK YOU!!
【純愛 恋愛小説】

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THANK YOU!!-1



二日後。

特に検査で異常も無く、傷自体も治癒が早かったおかげで、一日で退院出来た。
本当なら、退院したあと学校に顔を出したかったのだが、安静にしとけという家族の助言(願い)を素直に聞き入れたので、学校に行くのは二日ぶりとなる。

休んだ理由が理由なので、少し学校へ行くことに抵抗を感じるが事情があった。

ずっと忘れていたのだが、今年の運動会で使った自分のトランペットをまだ持ち帰っていなかったのだ。
練習日である土曜の明日、鼓笛隊の練習に行くつもりだから、さすがにないと困る。


「う〜んっ・・!」

家を出て、階段で降りながら大きく伸びをする。
丸一日、家(の座椅子)でじっと座りながらゲームばかりやっていたので、身体が少しガチガチ。
本当はベッドでごろ寝しながらゲームをするのが一番好きなんだが、医者に「さすがにしばらくはごろ寝しながらゲームは止めたほうがいいね」と苦笑いで止められてしまったので仕方ない。

「・・大げさな気もしたけどなー・・。ごろ寝・・・」

まだごろ寝を止められていることを根にもっている瑞稀。
何気にごろ寝が好きだったり。

ちなみに、今日の服はTシャツの重ね着にジーンズのショートパンツ。
まだ包帯を巻いている足は、ニーハイで隠した。
痛々しい足を見せたくなかったからだ。

「・・・しばらくはこのスタイルかなー・・。」

階段を降り終わった瑞稀はマンションから出て、学校へ歩き出す。
いつもより少し早い時間なのでいつも見ている景色と違っていた。

横断歩道を渡ると並ぶ住宅街にいつもあるゴミは時間が早いから無いし、
通り道に居る野良猫も居ない。
太陽も、いつもより眩しく感じる。

新鮮さを感じながら、瑞稀は歩きを早めた。



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