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魔法少女ありす
【コメディ その他小説】

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カミーラ-3

右後方を飛ぶ機体のさらに右後方にカミラの乗る箒が位置を変えた。
「んっ?あれは誰だ?」
『お友達のカミラちゃん』
「あの娘も魔法使いなのか?」
『そうだよ』
左後方の機体のさらに左後方には、ありすの箒シューティングスターが無人のまま飛んでいる。
「谷本一尉!左後方から無人の箒がついてきます」
「なんだそれは?」
『あ、私の箒だよ』
「そうか。いくぞ!斉藤。浜村。」

「谷本一尉!ロックオンできません!」
「落ち着け!斉藤!あんなでかぶつ、ロックオンできなくとも肉眼で照準を合わせても外れない!」
「なるほど了解です。一尉!」
「いくぞおーっ!全機、アタック!」
3機の機体から、対地ミサイルが放たれ狙いを違わず巨大なゴーレムの胴体に的中した。
爆発音とともにバキッと鈍い音がして胴体にひび割れがらがら細かな破片を撒き散らしつつやがて大きなひび割れから大きな塊の破片が落下し始まった。
「やばっ!おおきすぎる」
ゴーレムの胴体から、落下する巨大な破片は、ゴーレムの足下の住宅街を破壊するの十分な大きさとありすは、判断した。
ありすの手から光球が放たれ、巨大な岩塊が光球に包まれると一瞬で砂化して風に載って舞い散った。
ありすが、壊した岩塊以外にも大き目の固まりがあったが、カミラの炎の矢に撃ち砕かれた。
「おい!ありす!奴に魔法は、効かないじゃなかったのか?」
『ゴーレムの本体から剥がれ落ちた部分はただの岩の塊になるから魔法が使えるの』
「なるほど。じゃあ、協力してもらおうか。俺らが破壊した破片を処理してくれ」
『はい。初めての共同作業ですね。うふっ』
「馬鹿者ーっ!へんな言い方するな。それにうふってなんだ?うふって!」
『まあまあ、今は、あのでか物を何とかするのが先決でしょ?』
「お前が変なことを言うからだ!」
『まあ!おまえだなんて・・・ぽっ』
「もういい」
『あなたって呼んだほうがいい?』
「おいっ!話が進まねーっ!」
『ほーい』
「各機、いくぞー!」
「了解!」
散開していた三機とカミラとシティングスターは、再度、編隊を組みゴーレムへ向かう。
『私も箒に乗ってスタンバイしますね』
「おうよ!サポートよろしく!」
『ダーリンもしっかりね!』
「誰がダーリンじゃ!」
「作戦中に夫婦漫才ですか?谷本一尉」
「やかましい!」
無線で斉藤三尉が、つっこんでるころ編隊後方でありすとカミラが空中で話し込んでいた。
「ありすちゃん、あの方は?」
「空自の谷本さん」
「お付き合いしてるの?」
「それが、まったく朴念仁で誘いに乗ってこない」
「あらら……」
「各機、いくぞーっ!」
F−15Jは、ゴーレムに再度、対地攻撃ミサイルを放ち、三方向に散開する。
対地攻撃ミサイルが、ゴーレムを上半身と下半身に2つに砕き折る。
「ありすちゃん!下をお願い」
カミラはゴーレムの頭部の人影を追うが頭部に人影は既になかった。
「逃げられた…」
カミラは狙いを変更して炎の矢を放つ。
ゴーレムの上半身は、炎に焼かれ消滅した。
一方の下半身はありすの光球に包まれ灰塵に帰した。
ありすとカミラは、地上に降り立った。
F−15Jは何度か旋回し基地へ帰還していった。
「逃げられてしまいました」
「まあまあ、どうせ、また攻めてきますよ」
「あの女!今度会ったら、ぶっ殺してやる」
「カ、カミラちゃん…なんか最初とイメージが……」
「おーいっ」
滝の運転するオープンカーの助手席に乗ってる由美が手を振りながら近づいてきた。
ありす達の目の前に停車した車の助手席の由美はロケットランチャーM72 LAWを携帯していた。
「由美ちゃん。ゴーレムは、破壊したよ」
「武器の入手に手間取ってしまいました」
「由美さん、申し訳ありません。犯人は取り逃がしてしまいました」
「いえいえ、獲物を残しておいてくれてありがとうございます」
「この次は、必ず捕らえて見せます。」
「いえいえ、私の仕事だから……」
「あの女は私が捕らえます。絶対に許さないあの女!」
結界で暗くなっていた空も明るさを取り戻し、青空へと戻っていた。







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