ありすの日常2-1
下校時、最初、ありすは、里美と由美と途中まで一緒だったが、それぞれ途中で別れて今は、一人で、歩いていた。
「ありすちゃん」
ありすは、背後から、声をかけられた。
「加藤さん」
中年のいかにもサラリーマン風の男だ。
「なにか?」
「ちよっと、いいかな?お茶でも飲みながら」
加藤とありすは、近くの喫茶に入った。
「何でも、好きなものを頼んで」
加藤は、メニューをありすに差し出す。
「じゃあ、ギガチョコパフェをお願いします」
「あっ、コーヒーとギガチョコパフェを」
加藤は、ウエイトレスを呼び止め注文をする
「加藤さん、スポンサー契約の追加事項かなんかですか?」
加藤は、ありすの魔法少女としての活動を支援するスポンサー企業の社員だった。
「実は、社の会議で、そのー、呪文が、もっと、分かりやすい、覚えやすい呪文にならないかとの
意見が出てるんだ。その、そう簡単に変えられる物でもないってのは、わかるんだけど、そこをなんとか、お願いできないかと、ほら、子供受けしないと 」
「うん、いいよ」
「えっ、大丈夫なのか?」
ぽかんとする加藤。
そこへウエイトレスが、オーダーされたコーヒーとギガチョコパフェを運んできた。
ウエイトレスが、オーダーされた品を置いて、テーブルを離れるまで。二人の会話は、中断された。
「実は、私の場合、魔法を使うのに呪文なんて必要ないんです」
ウエイトレスが、離れると、ありすは、パフェを食べながら話を続けた。
「じゃあ、あの呪文は?」
「はったりと言うか、それらしくみせるためのポーズです。実際、あれ、デタラメだし」
「じゃ、呪文は、なんでもOKなんだ」
「はい。呪文もそうだし、魔方陣もいちいち出さなくてもいいんです。あれもビジュアルじょうのはったりです。」
「じゃあ、何か、覚えやすい呪文を考えて。設定上は、強力な敵が現われたので対抗するために特訓して、新しく身につけた新魔法の呪文という設定にしましょう。」
「……呪文ね」
ありすは、少し考えて
「リーテ・ラトバリタ・ウルス アリアロス・バル・ネトリールってのは?」
「覚えにくいし、なんか、聞いたことあります。」
「じゃあ、バルス」
「○ピュタかい!盗作は、困ります!」
「……次までの宿題ってことで」
「はい、社のほうでも候補をいくつか、検討して、提案させていただきます」
その後、チョコパフェを食べきるまで加藤と雑談をし帰宅する。
ありすの家は、表向き花屋をしてる。
1階が、花屋の店舗で、2回に巨居住スペースがある。
敷地内には、離れの小さな温室と小屋があり温室は、当然寒さいに弱い草花が栽培されている。