第2章-6
それが、余命幾ばくもない老人達に与える幸せだとするならば、
なんら恥ずべきことではない、と美咲は思っていた。
だから、ソファーの上で彼等の愛撫を受けるときには、
心の中で、そう決めたのである。
その他にも、心の何処かで男達に身体を預け、
夢にまで見たセックスの欲望があるからであり、
その思いがなければ身体を開くことも無かっただろう。
しかし、美咲は心の中で、それが言い訳である、
ということも自分自身で分かっていた。
それは逃れられない、
自分たち姉妹の運命だとすれば納得が出来た。
「みなさん、あたしと沙也香をお願いします、優しくしてね」
美咲は微笑んだ。姉の顔を見て沙也香も頷く。
それを見て、どうやら彼等のリーダー格の高崎が、皆に何かを話すようである。
それを姉妹は先程の男達の愛撫の興奮が醒めずに、
性の喜びを感じながら彼等の言葉を見守っていた。
「皆さん、美咲ちゃんと沙也香ちゃんの姉妹が、私達の天使になってくれましたよ」
「おお、やりましたねぇ」
「やったぁ、ありがとう美咲ちゃん、沙也香ちゃん」
「うれしいぃ・・」
男達はそれぞれに歓喜の声を上げる。
この年になって、孫ほどの可愛い娘に自分の思いを告げられる・・
それこそ、この時間と有り余る欲望をどうしようかと持て余していた男にとって
これほどの喜びはない。
愛らしく、美しく若いエロチックな姉妹とのセックス・・・
これこそ彼等が思い描いていた理想だった。
今まで、この階の老人ホームに来た女は何人かはいた。
当然、ここの住人である老人達の世話や介護という名目であり、
彼女達の誰もが、そういうつもりでここへ紹介所から派遣されてきていた
だが、ここの男達は、他のホームの男達とは違っていた。
それは皆元気であり、生き生きとしていいる。
そのことは喜ばしいのだが、
それ以外にはっきりと言えば(すけべえ)なのである。
その為に何度、彼女達は泣かされたことか。
彼女達は誰彼と無く、尻や胸を触られない人はいなかった。
その女性が若く綺麗なほど、その度合いは増してくる。
まことに、介護士の女性にとっては、彼等が住むこの階は罪な階だった。
しかし、
今までに、どの女性も許さなかった性の戯れを、この無垢な少女は許したのである。
男達の眼は興奮に光り輝いていた。