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未定第二部
推理リレー小説 - その他

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未定第二部 6

「これからどうするんだ?」俺は今泉にたずねてみた。「もちろん、船を追います。こんな事もあろうかと、港にセスナを用意してあるんです。…でも、全員は乗れませんね。阿鈍と寒村は事後処理をお願いします…。」
阿鈍と寒村が生き残り(…何故か全員、尻を押さえて泣いていた…)に尋問し、今泉の手元の情報と照らし合わせた結果、密輸船の正確な航路が特定できたらしい…。
刺客たちは桐山グループの食品会社『ドナドナ精肉』のトラックに死亡者、生存者も関係なくブチ込まれ、そのままどこかへ運び去られた…。
多少問題があるような気がするが、ともあれ俺達はセスナの用意してある格納庫へと向かった。
最初から何か予期するものがあったのだろうか、今泉が用意していたセスナの格納庫は俺達のいた倉庫のすぐ近くにあった。
気が急き、思わず足早になる俺達。
ところが、格納庫の前に見慣れぬ男が立っており、俺達は思わず歩を弛めた。
暗がりに立つその男、テンガロンハットに星条旗模様のベスト、二丁拳銃、拍車の付いたロングブーツに赤いスカーフ…。
およそ尋常ならざる風体であったが、その男の姿を認めた今泉が、思わず声を上げた。
「お、お前は千葉秘書室長直下の…」
暗がりから顔を出し、斜に構える謎の男。気障に人差し指を振り、にやりとほくそ笑む。
「人呼んでハンバーガーのジョー…」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ…オラァッ!」口上をたれる間も与えず、とるものも取り合えず、俺は目の前の男を殴り倒した。そしてとるものも取り合えず、ゴミ箱に頭から突っ込んでやる。
「ちょ…ちょっと待ていっ!」突然吠える健。「何だよ?」「コイツってホラ?何かこう俺の活躍シーンみたいな演出で…」嘆く健に構わずセスナに乗り込む一行。「時間が有りません!急ぎましょう!」

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