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猫探偵吾輩
推理リレー小説 - その他

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猫探偵吾輩 2

『やぁ、吾輩。調子はどうだい?』               丁度吾輩が空き地に到着すると、一匹の黒猫が近付いてきた。  この黒猫の名は、彼我‐ヒガ‐という。 ちなみに、彼も職に就いている。
 彼の職は、情報屋―この土地に関する有りとあらゆる情報を有し、あまつさえ2つ離れた町の情報まで入手可能な彼の情報網は侮れない。…かく云う吾輩も、事件のつどここから情報を頂いてる。           『ぼちぼち、だね。彼我の方はどうなんだ』
『こちらもぼちぼち・・と言った方が吾輩にとっては平穏だろうね』
皮肉をこめた言い方なのか、彼我は黒の中に唯一光る金色の瞳を吾輩に向けたまま呟いた。気のせいか、落ち着きがないようにヒゲの先がふるえている。

『それは、どういう意味だい?』
探偵業上、彼我がこの質問から逃げられないように単刀直入に尋ねた。

『吾輩に隠し事はするつもりもないよ。そんなのが無駄って事は理解の上だ。』
問いには、またも皮肉を含んだような返事が返ってくる。
「実は・・吾輩の同居人・・・・近藤って言ったっけ。あの人の周りに不穏な動きがあるんだよ。」
「正直、あの男に何かあるとは思えないけれど・・・いったい、に何があると言うんだい?」


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