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『カミサマ』
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『カミサマ』 1

 あるところに、全てを知り造ることのできる、総てを愛する神様がいました。この神様には、たくさんの召使いがいました。神様のための、神様のためだけの召使い。それは、全てを造れる神様が作ったものでした。
神様の一番近くには、三人の召し使いがいました。
よく気のつく頭のよいエディ。
美しく、優雅な雰囲気をもつファディーネ。
そして、力の強いアクム。
三人は常に神様のために働いていたが、ある日アクムがこんなことを言いました。
「総てを愛する神様に、1番に愛しているものはあるのだろうか。」
エディとファディーネは、ふとアクムの言葉に動きを止めました。
「…神様は全てを平等に愛しているはずよ」
ファディーネの言葉にエディも頷きます。
「本当に?そう言い切れるのかい?」
「つまり、どういうことだ?」
アクムは、いったん溜めてから、言いました。
「…例えば、ぼくたち三人の中でだれが…」
その瞬間、ほんの一刹那、三人はお互いの顔を見合わせました。
「バカバカしい」
エディはそう切り捨てました。
だが、三人とも気付いていました。自分たちの心の奥底に、ほんの小さな黒いなにかが生まれたことを。

あくる日、神様は3人を呼びました。3人とも、神様に呼び出されるのは初めてです。
「何か、私達以外に言えない話でもあるのかしら。」
ファディーネは不思議そうにつぶやきました。
「さあ。パーティーでも開くのかねぇ。」

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