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DEATH GAME
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DEATH GAME 2



『フッフッフッフッ……』
「!?」
突然、雑音を響かせていたテレビから、機械的な笑い声が流れた。
「誰だッ!」
するとテレビ画面がノイズから切り替わり、はっきりと映し出した。
『フッフッフッ…、初めまして煌 綺羅君』

テレビに映し出されたのは、翁の仮面を付けた男(女かもしれないが)で、変声機特有の声が流れた。
「…あなたは?」
『私は、そうだな…《マスター》とでも名乗ろうか』
「マスター……」
僕はマスターと名乗った男を睨みつける。
『そう睨みつけないでくれたまえ、綺羅君。実は昨夜君を眠らす時に使用した神経ガスに副作用があってね。今、君は記憶障害を起こしてないかい?』
「…………」
僕は答えなかった。たぶんマスターの言うとうりなのだろう。昨日どころか、僕が何者なのかさえ憶えていない。
唯一、僕自身を知ったのは生徒手帳に載っている名前のみである。
『答えないと言うことはそのとうりだね? これは私のミスだ。すまない』
何が“すまない”だ。
僕は自信が落ち着いてるのが不思議でならない。こう言う場合、普通ならば怒るところだろう。
だが怒るどころか、僕はマスターに質問するのだ。
「マスター、記憶はどれくらいしたら治る?」
『さあねぇ〜、私も分からないなぁ。早くて3時間、遅くて2週間ぐらいか…』
「そんなに…」
僕は早く思い出したかったが、治そうにもこのままでは何も出来ない。
『そうそう、忘れるところだった。綺羅君が記憶障害を起こしてるから、君の為に特別にもう1度だけ“ルール”を説明しなければいけないね』
「ルール?」
『そう。とっても大事なルールだから、よく聞いてね』
そう言われ、僕はテレビに耳を集中させた。
そして、これが僕の地獄の始まりだった。




『君は《DEATH GAME》に参加してもらう』

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