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Virus
その他リレー小説 - ホラー

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Virus 1

一人の若者が自宅のパソコンに向かい、あるサイトを見ていた。
「…何だよこれ?」
若者は呆れ気味に閲覧を止め、電源を落とした。
「くだらねえ、誰が作ったんだか…」

それから十日後、若者は夜、いつものように眠りについた。
彼の寝息が聞こえ始めた頃、パソコンの電源が勝手についた。
そして、画面に何か文字が浮かび上がる。
その直後、画面から透明な何かが出てきた。
それは就寝中の彼の首を突如として締め上げた。
「うぐっ!あ…が…」
目覚めた彼はなすすべなく、永遠の眠りについた…。
翌日、彼の怪死の記事が新聞に掲載された。
ジリリリ…
「……ん…あっ!」
バシッ
勢いよく目覚まし時計を叩き、アラームを止める青年。彼の名は前嶋 武司。20歳の大学生だ。武司は寝ぼけた頭で時計を見る。
「…あっ!やばっ!遅刻だ」
武司は慌てて着替え、家を飛び出し大学に向かった。

「おせぇよ、武司」
教室では、友人の高瀬 透が待っていた。
「わりぃ、先生は?」
「まだ来てねえよ」
「ふぅー、危ねぇ危ねぇ」
「なあ武司、お前今日の新聞見たか?」
「いや」
「そっか、見ろよこれ。俺達と同じくらいの奴が原因不明の死で亡くなったんだってよ」
透は新聞を見せてきた。
「…原因不明って言っても、たいしたことないだろ?」
「いや、それがな、噂によると、死んだそいつは死のサイトを見てたらしいんだよ」
「死のサイト?」
「ああ、最近ネットにそんなサイトが出来たらしいんだ。それを見ると十日後に死ぬらしい」
「ふぅーん、なんか怪しいな」
「まあ、噂だからな。そんなのを見たくらいで、どうして死ねるんだって言いてぇよ」
「でも、それが原因だったら凄い話だな」
「まあな、でも、もしそうだとしても、見なきゃいいだけさ。全然無問題だ」
「ねえ、何の話してるの?」
二人に声をかけたのは、武司や透と同じ日本史専攻の朝倉 麻衣。
肩よりやや下まで伸ばしたサラサラの黒髪と、パッチリとした二重の瞳が特徴の美少女。
「これだよ」
透が新聞の記事を指す。
「ああ、元大学生の子が怪死したって話ね」
「朝倉はどう思う?」
「どうって言われても…前嶋君はどう思う?」
「え!?…何だろうな?俺探偵じゃないし…」

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