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Virus
その他リレー小説 - ホラー

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Virus 2

「そういや、朝倉の叔父さんって刑事だったよな?何か分からないのか?」
透が思い出したように聞く。
「うん、今調べてるみたいなんだけどまだ…。でも、例のサイトが関係あるとは思ってないみたい」
「まー噂だしな、死因不明とかよくあるし」
「あのーさぁ、私実はそのサイト見ちゃったんだ…」
武司達の背後から声をかけたのは今井泉。彼女も同じ専攻の友達だ。
「ええっ!?マジかよ!」
驚く透。
「で、でも大丈夫だよね、そんなので死ぬわけないよね、ハハ八ッ」
泉は自分に言い聞かせるように笑ってその場を後にした。

死のサイトの噂は3週間程前からだった。
あまりに奇怪で不気味な作りにネットのオカルトファンが食い付き、ネット住民の一部では話題になっていた。
しかし、そのサイトを見て死んだと言う報告がなかったことで、ネタのように思われていた。

「う〜む、少年に病歴はなく、自殺の兆候もない。外部から襲われた形跡もなく、パソコンの前で倒れていた…か」
麻衣の叔父の朝倉修二は首を捻る。
「いやー、ミステリーですね」
そう言いながら、修二の部下の佐々木幸市がやってきた。
「…お前、楽しんでないか?」
「いえ、まさか。ただ、彼のパソコンの履歴を調べたところ、死のサイトにアクセスしてたらしいです。もうアクセス出来ない状態になってましたが」
「死のサイト?」
「ネット上で噂になってるサイトです。そのサイトを見た者は10日後に死ぬとか」
「そんなの漫画とかドラマの話だろ」
「確かに…ですが、手掛かりが他にない状況ですからね…」
「他に事例があれば別だが、一件だけじゃな…」
「そのことなんですが、数日前にF県とN県でも若者が不審死遂げていたんです」
「それも死のサイトを見ていたというのか?」
「履歴を探るとどうも見ていた模様です」
「う〜む、調べざるを得ないようだな」
修二の言葉にオカルト好きの幸市の目が輝いた。

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